ドアン・グループとエルドアン首相の対立、ここにも反映―退席事件報道
2009年01月31日付 Yeni Safak 紙

イスラエルのマスコミは、ダボスでの出来事に関して、ドアン・メディア・グループが報じたような厳しい見出しを載せなかった。イスラエル各紙は今回の危機がどのように起こったかを伝えただけで、今回の問題は今後の中東和平に何ら影響しないという見解を載せた。

エルドアン首相がダボス会議から退席したことについて、イスラエルのマスコミでさえトルコのドアン・メディアほど批判的な見出しをつけなかった。トルコのヒュッリイェト紙は「ダボスの精神は死んだ」、ラディカル紙は「ダボスでカースムパシャ的(品性を欠く)振る舞い」、ミッリエト紙は「ダボスに衝撃」という見出しをそれぞれ掲載した。いっぽうイスラエルで最も保守的な新聞のひとつであるイェディオフ・アフラノス紙は、ペレス大統領の「イスタンブルにロケットが飛ばされていたら、あなたがたはどうしていたか」という発言を見出しにつけた。

■トルコを批判する見出しはなかった
エルサレム・ポスト紙は、ダボスに走った緊張を克明に描き、エルドアンの発言に紙面を割いたが、トルコに批判的な見出しは用いなかった。またガザ攻撃に関して話した際に、エルドアンの厳しいひと言でその緊張は生まれたとし、数人の関係者の証言に基づく記事では、「イスラエルはエルドアンの長い演説に疲れ果てていた。イスラエルにとってのトルコの重要性は、トルコにとってのイスラエルの重要性よりも決して小さくなかった。しかしもはやイスラエルはトルコ人をもはや追いかけることはない」という表現を用いた。

■トルコはイスラエル大統領ペレスに反発
国内で出版されているヘブライ語新聞のひとつであるマーアリヴ紙では、新聞の見出しは、やはりダボスであった。マーアリヴ紙は、「トルコはペレス氏に反発」という見出しをつけ、エルドアンが怒って会議場を出て行ったことと、彼がペレス氏に「あなた方は人殺しを続けている」と発言したことを載せた。イスラエルの各テレビ局の政治解説者たちも、トルコの首相レジェプ・タイイプ・エルドアンの今回の態度と、彼が一方の側に立っていること(すなわち自分たちとは対立していること)を述べ、それゆえ中東和平へむけて、彼は仲介者とはなりえないと語った。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:15697 )