シリア大統領、米両院外交委員会の代表団と会談
2009年02月22日付 al-Hayat 紙

■アサド大統領、 米議会から2代表団を受け入れ:対話に基づき、指図を受けることのない関係構築のために

2009年02月22日付アル・ハヤート紙(イギリス)アラブ世界マシュリク地域面

【ダマスカス:本紙】

 バッシャール・アル=アサド大統領は、無益と証明された(他国を)指図する政策をワシントンが避けることの必要性を強調した。そして、アメリカとシリアの関係は「地域の問題と共通利益のよき理解」に基づかなければならないと述べ、中東における和平の実現は、和平を信じる当事者の存在を要することへの注意を喚起した。

 他方、上院外交委員会の委員長ジョン・ケリーは、バラク・オバマ大統領が中東での「新しい手法」を使い、地域のあらゆる問題解決への取り組みを開始すると強調した。

 アサド大統領は昨日、下院外交委員会委員長ハワード・バーマンとの会談の後にケリー議員と会った。ワリード・アル=ムアッレム外相、アサド大統領の政治・報道顧問ブセイナ・シャアバーン、ワシントンのシリア大使イマード・ムスタファが出席し、2度にわたる会談が開かれた。大統領報道官は、アサド大統領が「ダマスカスとワシントンの関係は地域の問題と共通利益のよき理解の上に築かれなければならない」「役に立たないと証明された指図をする政策を避けることが必要であり、真の問題を知り、地域の歴史と人々の権利に基づく解決のための包括的な構想を打ち出す唯一の方法は対話である」と両会談で強調したと伝えた。

 両会談は、中東地域の現状に挑むものであった。アサド大統領は、「最近のすべての出来事に対するシリアの見解」を発表し、「和平プロセスに関するいかなる話し合いにおいても、和平を信じる当事者の存在と和平達成のための真の意思が何よりも必要である」と明らかにした。

 大統領報道官は、米国の両代表団が「地域におけるシリアの積極的な役割と、特に米国の新政権が中東で推進する「新しい手法」に照らし、ワシントンとダマスカス間の対話を強化することの重要性を確認した」と伝えた。シリア国営通信SANAは、ケリー議員の記者会見での発言について、同議員が中東地域において「オバマ大統領とその政権は、(中東和平実現のための)すべての可能性を追求する努力に参加する」と考えていると報じた。3度目のダマスカス訪問となるケリー議員は、シリア大統領との会談は「シリア、米国そして地域にとって重要な問題」について常に建設的、包括的そして集中した会談を開くことにまで及んだと付け加えた。

 ムスタファ大使はジェフェリー・フェルトマン国務次官補(近東問題担当)に会い、シリア北部アル=クバルの現場に関する〔核施設〕疑惑を含む、両国間で論争になっている問題に取り組むため、数年来で初めて直接話し合う目的で、来週ワシントンに向かう予定である。

 同じ頃、シリア国営通信SANAは、国際原子力機関(IAEA)事務局が加盟国に対し、「IAEAはアル=クバルの現場に原子炉で使用される黒鉛が存在したといういかなる証拠も持っていない」との覚書を配布したと報じた。これは、アル=クバルに黒鉛の破片があったとする報道機関の報告によって生じた誤解に対し、IAEAが遺憾の意を表明した後のことであった。

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( 翻訳者:ホサム・ダルウィッシュ )
( 記事ID:15855 )