原理派内からアフマディーネジャード批判が噴出:「イマームと最高指導者の路線を支持する戦線」と大統領の会合の中身が明らかに(その1)
2009年02月23日付 E'temad-e Melli 紙
「7000万人の政府というスローガンが実行されていない」「〔閣僚・政府高官を選ぶ際の〕選択肢が、アフマディーネジャードの州知事、テヘラン市長、科学産業大学時代の友人に制限されている」「閣僚、長官、銀行の頭取などが比較的頻繁に変更された。閣僚の交代が頻繁で国政に動揺をきたしている」「国会の決定がきちんと実行されていない」「石油収入への政府の依存が強まった」「一部の問題が〔解決されぬまま〕残されている」「われわれが期待しているのは、原理派のキャパシティーをもっと活用してほしいということだ」「原理派のすべてのキャパシティーを活用する人物を大統領候補として擁立することになるだろう」「〔原理派の〕諸政党との協力・連携が足りない」
これらはいずれも、《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》中央評議会の委員らとマフムード・アフマディーネジャード大統領が最近行った会合の中で飛び出した、大統領に対する率直な批判の声である。この会合は、先週メディア関係者にまったく知らされぬまま秘密裏に行われたもので、大統領は〔《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》を構成する〕様々な政治集団からあまり芳しい応対を受けなかったようだ、という情報だけが漏れ伝わっていた。このような批判に対して大統領も、原理派の指導者たちに向けて、歯に衣着せぬ言い方で次のように述べたとされる。「要求がましい政党、〔ポストなどの〕分け前を要求してくるような政党に対しては、私としても言いたいことがある」。
この会合に参加した参加者たちが、会合の内容について口を閉ざしていることも、参加者らはこの会合で聞きたいと思っていたことを大統領の口から聞くことができなかった可能性を示唆している。同時に、《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》を構成する14団体と大統領との会合に関するさまざまな憶測や散発的な情報を総合すると、原理派諸政党の代表者たちはアフマディーネジャード政権の実績に対して多くの疑問点を抱えていることが窺える。このような疑問に対する大統領の回答は、どうやらあまり満足のいくものではなかったようだ。
これまでこの会合に関して公にされてきたのは、「友好的な会合」だったということだけだ。しかし原理派の有力者の一人であるマルヤム・ベフルーズィー〔※〕が述べているように、実際にこの会合で表明されたのは、アフマディーネジャードに対する警告であり、より強力な政府を求める声だったのだ。
〔※マルヤム・ベフルーズィーは、《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》の一角を構成する原理派女性団体「ゼイナブ協会」の指導者〕
原理主義者ら、アフマディーネジャードを明確に批判
これまでこの会合について言われてきたことを総合すると、同会合では批判的なトーンが支配的で、第9政権の現状と〔原理主義諸派に対する〕関わり方への懸念が原理主義者たちから率直に語られたようだ。
会合から1週間が経った土曜日〔=2月21日〕夜、〔《イマームと最高指導者の路線を支持する戦線》の一角を占める〕「技術者イスラーム協会」のメンバーらが月例集会に集まった際、同協会中央評議会の委員を務めるハサン・ガフーリーファルドが、この会合の詳細について明らかにしている。
ガフーリーファルドによると、この会合ではアフマディーネジャード現政権、そしてあり得べき同次期政権に対する見解や提案、疑問などが提起されたという。ガフーリーファルドは、「この会合で提起された疑問の一つは、アフマディーネジャード氏の政権と内閣に関するものだった」とした上で、次のように付け加えている。「同志たちはこの会合の中で、アフマディーネジャード氏に対して、『原理派戦線にいるあなたの友人の多くが、〔2005年の大統領〕選挙の際あなたを支持した。ところが、彼らはあなたと協力する機会を奪われてきた』と指摘した」。
ガフーリーファルドはさらに次のように続ける。「同志たちがこの会合で提起したもう一つの議論は、閣僚が頻繁に交代させられたことに関してであった。閣僚や長官、銀行の頭取などが比較的頻繁に変更された。このような閣僚の頻繁な交代は国政を動揺させるものだ」。
「われわれはこの会合の中で、アフマディーネジャード氏に対して次のように言った。『あなたは原理派内にいるご自身の友人について、よくご存知のはずだ。原理派内にいるあなたの友人たちは、あなたの手助けをする用意ができていた。それなのにあなたは〔閣僚等を〕選ぶ際の選択肢を狭めた。そしてしばらくすると、あなた自身が〔閣僚等として〕選んだ人たちを〔簡単に〕交代させた」。
同氏はこのように述べ、さらに次のように続けた。「この会合では、政府と国会の協力関係や、これまできちんとした交流が両者間でなされてこなかったことに対する懸念についても、指摘がなされた。政府と国会はときに、適切な協力がなされていないとして、互いを非難し合っている。国会の決定がきちんと実行されていないように見受けられる」。
〔つづく‥‥〕
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( 翻訳者:斎藤正道 )
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