内務省選挙課の職員ら、大量に交代される:大統領選挙の公正さに疑問の声も
2009年02月28日付 E'temad-e Melli 紙


【エフサーン・メフラービー】選挙を前にして職員の交代を行うことは、いかなるものであれ、疑念を呼ぶものだ。にもかかわらず、大統領選まであと約3ヶ月を残すばかりとなった時期に、内務省は同省の選挙委員会の職員らの異動に着手した。交代の対象となった職員の数は、内務省選挙課の半数近くに及んでいる。

 マフスーリー内相のこの措置に対し、国会議員の一部からは抗議の声が上がっている。マフスーリー内相はこれに対し事実を認めた上で、今回の交代は対象となった職員の経験をその他の業務に最大限活用することを目的とするものであると弁明している。

 ナスロッラー・トラービー議員(シャフレ・コルド選出)は、今回の措置に抗議の声を上げた議員の一人である。同議員はこの問題について、国会内規にもとづく申し入れを行い、その中で内務省選挙課の職員らを強制的に交代させる今回の措置の理由について、マフスーリー内相に質している。トラービー議員はさらに、政府職員は定められた機構上のポストにもとづいて職務に従事するものであり、行政違反委員会での採決によってのみ交代させることができると、マフスーリー内相に指摘している。

 同議員はまた申し入れの中で、内務省選挙課の職員を強制的に交代・異動させた理由について質した上で、「選挙課の職員らを強制的に交代・異動させることには、法的な根拠がない。選挙を目前に控えていることを考えれば、このような措置は〔特定の〕勢力を〔選挙課の人員に〕選びだそうとするものではないかとの疑惑を〔有権者の〕意識に植え付けるものだ」と続けている。

 内相はこの申し入れに対し、次のように短く回答するにとどまっている。「同課の職員の交代は、機構上の観点から、彼らの経験を他の業務に最大限活用することを目的としたものである。交代の対象となった職員たちのポストが交代の前後で上下することはなく、降給が行われることもない」。

 同内相は続けて、ある議員がマフスーリー氏が内務大臣に就任したことの選挙への影響を指摘したことに触れ、次のように述べている。「アズィーズィー議員はこのように述べているが、しかしご承知のように、特定の党派に寄らない内務大臣が存在した試しなど、ほんの二、三例を除いてなく、演壇で自らの所属する党を擁護する発言を行った大臣もいたほどだ。しかしわれわれは一度たりとも、あなた方は特定の党に属しているから選挙からは外される、などと発言したことはない」。

 マフスーリー氏がアフマディーネジャード氏の選挙対策本部長を務めていたことから、同氏が内相に推薦されたことに対しては、当初より懸念が指摘されていた。しかしアフマディーネジャードとマフスーリーの両氏は内相候補に対する信任投票の当日、このような懸念は当たらないとの認識を示し、マフスーリー氏がアフマディーネジャード氏の選挙対策本部長を務めていた事実はないとする発言を行っている。彼らはその上で、マフスーリー氏が88年〔西暦2009年〕の大統領選挙では票の誠実な保管者になることを確約している。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:15930 )