「高度計は見難い位置にある」 トルコ航空機操縦士協会事務局長の見解
2009年03月06日付 Milliyet 紙
http://i.milliyet.com.tr/GazeteHaberIciResim/2009/03/06/fft16_mf193449.Jpeg
http://i.milliyet.com.tr/GazeteHaberIciResim/2009/03/06/fft16_mf193449.Jpeg

トルコ航空機操縦士協会事務局長のシェン氏は、トルコ航空機墜落の原因と発表された高度計の故障にパイロットが気づくのが遅かったという主張に対し、「高度計は見やすい位置にはなく、設計的に間違った位置にある」と述べた。

トルコ航空機操縦士協会の事務局長で機長であるサヴァシュ・シェン氏は、アムステルダムでのトルコ航空機墜落に至る最初の要因となった、高度計の故障について、コックピットでパイロットによく見え、彼らが簡単に確認できる場所にはないことが考慮されるべきだと述べた。シェン事務局長は、工学デザインという点で、高度計が設置されている場所は間違っている、と主張した。

シェン事務局長は、アムステルダムで一昨日、発表された第1回目の調査結果についてコメントし、最初の調査では、高度計の故障がスロットルレバーに伝えた誤った指令によって、航空機が滑走路に着陸すると思い込み、スロットルレバーを引く動作をとったことが原因であると示された、と述べた。

■結果報告書を待つべき
シェン事務局長は、事故が技術的なミスから始まったが、その後は他の要因があった可能性もある、と述べた。しかし、最終的な結論に至り、「航空機操縦におけるミス」だったというためには、結果報告書を待たねばならないと強調した。

シェン事務局長は、パイロット達が電波高度計の故障信号を「見ていなかった」、「気づくのが遅かった」、「即時に反応しなかった」という見方も間違いだと述べた。同氏は、航空機の設計上、電波高度計は左側下部にあり、1~1.5センチメートルの大きさで数値を示すが、故障信号を音声もしくは光で示すわけではないことに注意を引き、次のように続けた。
「着陸する際、いくつかの優先事項があります。着陸のその段階では、優先事項は高度計に関することではありません。ですから、パイロット達が『見逃した』というのは間違いです。なぜなら、パイロットはそれを確認すべき時点を過ぎているからです。高度計の確認は行われるべき時点で行われ、その時には異常はなかったのです。だから自動操縦のまま着陸し続けたのです。どうか、この点でパイロットに不公平な責任追及をするのはやめましょう。警告灯によって知らされるような故障ではないのです、これは」

■音声、または光による警告ではない
シェン事務局長は、同機の最近25時間の飛行の中でこれまでにも2度、高度計の故障が記録されていることを思い起こさせた。そして、毎回の飛行後にブラックボックス記録が調査されたわけではなく、また電波高度計は音声もしくは光による警告をするものではないことから、この故障が見逃された可能性があると述べた。

シェン事務局長によれば、工学デザインの点から、高度計の設置位置と警告方法が光もしくは音声によるものではないことが間違いである。この間違いは、今回の事故によって明瞭な形で姿を現した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:百合野 愛 )
( 記事ID:15931 )