■ 世界金融危機が不動産部門に大きく反映
■ UAEで中止になったプロジェクトの総額は2600億ドル
2009年03月06日付アル・ハヤート紙(イギリス)HP経済面
厳しい金融危機が世界を見舞い、様々な経済部門にマイナス影響を与えている中、不動産会社“イウマール”社は、出資者からの要請を受けて、同社のいくつかのプロジェクトを中止または延期することを「真剣に」検討中であると発表した。
昨日発表の声明でイウマール社は、数名の投資家が「米国における資産減少のために昨年の最終四半期に17億7000万ディルハムの損失が出たことを受けて、900億ディルハム(およそ250億ドル)相当の複数のプロジェクトを中止するよう、要望書を提出してきた」と指摘し、「顧客・出資者全員の利益擁護を遵守」し、「現在の経済状況下での、顧客・出資者の懸念」を尊重すると確認した。
出資者たちは“ワルサーン”、“アスマラーン”、“メイサーン”を含む複数のプロジェクトの中止または延期を求め、「これらのプロジェクトを遂行することには意味がない」とみなしている。一方でドバイのアラブテック・コンストラクション社は、イウマール社のワルサーン・プロジェクトの作業を継続していると明言した。
モルガン・スタンレーは、昨年秋に世界金融危機の影響を受け始めて以来、不動産の需要低下が原因となってUAEで延期、または中止されたプロジェクトの規模を、およそ2600億ドルと見積もる。中断されているプロジェクトには、“ミーラース(980億ドル)”と“パーム・ハーバー(380億ドル)”も含まれる。最近出されたレポートによれば、原油価格の下落と世界的な不況、流動性の低下が「ドバイの不動産部門を圧迫し、デベロッパーたちをプロジェクトやプライオリティーの見直しに向かわせている」という。
(後略)
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( 翻訳者:山本薫 )
( 記事ID:15935 )