全国でノールーズが様々な催しにより祝われた。今年、祝賀行事が盛大に行われるのはディヤルバクル、アンカラそしてイスタンブルである。祝賀行事の中、これまでのところいずれの都市でも何ら問題は発生していない。ディヤルバクルでの祝賀行事は、シャンルウルファ通りに新たに建設されたノールーズ公園でおこなわれた。
ほとんど民主市民党(DTP)の集会と化してしまう祝賀行事に、アフメト・チュルク民主市民党党首と多くの国会議員とともに、民主党(DEP)のレイラ・ザナ元国会議員とオスマン・バイデミル・ディヤルバクル広域市長も参加した。そこで、演説したアフメト・チュルク党首は、政府への政策批判をおこなった。
チュルク党首は、トルコ公営放送クルド語専用チャンネル(TRT6)を民主主義的開放政策であるとしながらも、「本来の目的は国民を混乱させることである」と主張した。集会では、「公正、自由と平和」との標語が掲げられていた。他方、招待されていたジャラール・タラバーニ・イラク大統領とイラク北部地域政府メスード・バルザーニー議長と作家のオルハン・パムクは祝賀行事に参加しなかった、数千人が参加した祝賀行事は、祭りの雰囲気を醸し出していた。
■イスタンブルでの祝賀行事はゼイティンブルヌで開催
ノールーズ祭は、イスタンブルでは、ゼイティンブルヌのカズルチェスメ広場で行われた。祝賀には大勢の参加者がいた。今も続く祝賀行事には、これまでのところいかなる問題も発生していない。
■ハッキャーリでノールーズ熱狂
ハッキャーリ県のユクセコヴァ、チュクルジャ、シェムディンリの各郡で、ノールーズが熱狂的に祝われた。ユクセコヴァでは、ノールーズのために数千人の市民が祝賀会場に押し寄せる一方、チュクルジャ郡では二つのノールーズ祝賀行事が行われた。シェムディンリ郡では、史上初の公的なノールーズ祝賀行事が行われた。
ハッキャーリの、イラクとの国境地点にあるチュクルジャ郡では、郡主催のノールーズ祝賀行事が、朝10時に共和国広場での敬礼そして独立行進曲の演奏で始まった。儀式には、アブドゥッラー・チフッチ郡長、ヤサル・トゥラン・チュクルジャ市長、ゼキ・エス第22国境軍警察旅団司令部准将、そして市民と学生が出席した。会場はトルコ国旗で飾られ、ノールーズの炎をチフテチ郡長とゼキ・エス第22国境憲兵旅団司令部准将が点火した。来賓らは市民たちと一緒にハライ(アナトリアのダンス)を踊ったことで、市民と学生から大きな拍手がおきた。この間、ノールーズのために行われた宝くじの抽選で、市民たちに様々な贈り物が送られた。民主市民党主催のノールーズ祝賀行事はまた、同郡のエミル・シャバン地区でも行われた。行事には、カズム・クルト・ハッキャーリ市長と民主市民党系の何人かの市長候補者も参加した。祝賀行事では、クルディスタン労働者党(PKK)とアブドゥッラ・オジャランを支持するスローガンが叫ばれた。アポ(オジャラン)のポスターといわゆる彼らが言うところの「クルドの旗」が掲げられた祝賀行事では、若者が燃やされた炎の周囲でクルド語の歌を伴奏に、十分に楽しんだ。
■シェムディンリで初めて公的なノールーズ開催
シェムディンリでは初めて公的ノールーズ祝賀行事が行われた。祝賀行事にはハカン・シェン・シェムディンリ郡長、シェムディンリ憲兵守備隊司令官ベドリ・ドゥルスン大佐、シェムディンリ第3山岳特殊部隊大隊司令官ムハメット・ドアン中佐、郡憲兵中隊司令官エルハン・ディキメン少佐、アイティキン・ウヤル郡警察署長ら組織の上官、政党の代表者、教師、学生、市民らが参加する一方、民主市民党からは誰も参加しなかった。祝辞が述べられた後、火を付けられたノールーズの炎の周囲では、来賓と市民がともにハライを踊った。その後、郡長と司令官は炎の上を飛び越え、市民のノールーズを祝った。
ユクセコヴァ郡でもまた、数千人もの市民が、ノールーズ祝賀行事がおこなわれる広場に押し寄せた。クルド語の歌の伴奏で、クルディスタン労働者党(PKK) とオジャランを支持するスローガンが叫ばれた。そしてオジャランのポスターといわゆる彼らが言うところの「クルドの旗」が掲げられた祝賀行事は続いていった。
■チャナッカレではクルド語の歌と寸劇での祝賀
チャナッカレで、幾つかの政党と市民団体が参加して行われたノールーズ祝賀行事は、大きな熱狂に包まれた。祝賀行事では、ノールーズの炎が燃やされ、ハライを踊りながら、クルド語の歌が歌われ、寸劇が披露された。民主市民党、自由団結党(ÖDP)、労働党(EMEP)といくつかの市民団体の代表者が参加し、エセンレル地区の広場で行われたノールーズ祝賀行事にはおよそ800人が参加した。
■アンカラでも公的なノールーズ祝賀行事
エルトゥール・ギュナイ文化観光大臣は、ノールーズは「春のめざめ」となる本当のお祭りであるとし、「これまでは残念ながら、この真の祭、そして自然のふところから湧き出るこのお祭りを祝うためにではなく、祝わせないために様々な場所で騒動が起きた」と述べた。ギュナイ観光大臣はその後、アタテュルク文化センター(AKM)広場で催されたノールーズ祝賀行事に参加した。祝賀行事ではノールーズ・ピラフが供され、客にノールーズの贈り物が配られる一方、治安部隊が大勢配置され、アタテュルク文化センターの屋根にも数人の警官が配備されているのが見受けられた。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:16036 )