ノウザリー石油相「イランは燃料の主要な輸入国と化すであろう」
2009年03月29日付 Jam-e Jam 紙
ゴラームホセイン・ノウザリー石油相は、「昨年、〔一日平均〕約5億立方メートルのガスが国内で消費された。これは人口2億5千万人の国が〔一日に〕消費する量にあたる」と述べた。
イラン・イスラーム共和国ニュースネットワーク(IRINN)の報道によると、ゴラームホセイン・ノウザリー石油相は「燃料消費の波がこのように加速し続ければ、我々は将来ガスの販売から国の収入を得られなくなるばかりか、燃料の主要な輸入国と化すであろう」と述べた。
石油相はガスの生産・輸送には多くの困難と費用が伴うと述べ、次のように話した。「ガスの一部は多大な困難を伴って海から陸へ輸送されている。1000キロメートルのガス輸送用パイプラインを建設するのに約2兆トマーン〔約2千億円〕の費用がかかる」。
ノウザリー石油相は、「国内で生産されるガスの一部は発電所で消費されている」と述べ、「今年は一日2億立方メートルのガスが発電所に割り当てられる旨が決定された」と付け加えた。
石油相は、「国内の発電所の発電効率が低いことが、発電のために世界標準以上のガスを消費する原因となっている」と話した。
さらに、石油相は「世界では発電所の熱効率は平均で50%と推計されているが、国内のガス発電所の熱効率は平均で35%となっている」と付け加えた。
ノウザリー石油相は「世界ではガス1立方メートルの消費により平均5キロワットの電気が発電されるが、イランでは同じ量のガスで3.5キロワット時の電気しか発電されない」とも述べた。
さらに、石油相は「この問題を克服するためには発電所の構造をコンバインドサイクル発電〔※1〕に変える必要があると考えられる」と付け加えた。
石油相は「ガスの約33%が家庭で消費されている」と述べ、その一部ではエネルギーが浪費されたり、エネルギー消費量の多い製品が使用されたりしているとした。
〔中略〕
石油相は、今年が《消費のあり方を改める年》であること〔※2〕にふれ、資源の効率的利用を促進するためには全ての人々の努力が必要となるとの考えを示し、石油省は国内の消費のあり方を改める手助けをする用意があると強調した。
※1:コンバインドサイクル発電とは、ガスを燃やし高温の気体を発生させてタービンを回すガスタービンに、ガス燃焼時の廃熱で蒸気を発生させてタービンを回す蒸気タービンを組み合わせた発電方式。
※2アーヤットラー・ハーメネイー・イスラーム革命最高指導者により、イラン暦1388年(西暦2009年3月21日〜)は《消費のあり方を改める年》と命名された。
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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:16106 )