エルドアン首相、ナゴルノ・カラバフ問題解決なくしてトルコ・アルメニア関係正常化なし
2009年04月11日付 Milliyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、ナゴルノ・カラバフ問題についてアゼルバイジャンとアルメニアの間で意見の一致がみられない限り、アンカラとエレバンの間で最終的な協定に署名されることはない、と話した。

アンタキヤ訪問中、「アルメニアのセルジ・サルキシャン大統領が、10月7日にトルコで開催される(サッカー)リターンマッチまで、国境が開放されるよう期待されると発言したこと、および(それに対する)アゼルバイジャンの不快感に関して」記者らが示した質問について、エルドアン首相は以下のように応えた。
「こうしたあなた方の発言を、いつもメディアから流されるニュースとして私は耳にする。あなた方は、トルコ共和国大統領が何を発言したかについては注目していない。右や左からもたらされるニュースに気を取られている。私たちはアゼルバイジャンとアルメニアの間で意見の一致が見られない限り、ナゴルノ・カラバフ問題について、トルコとアルメニアの最終協定には署名しない。水面下で交渉は行っており、事前準備は整えている。しかし、これは間違いなく、アゼルバイジャンとアルメニア間でのナゴルノ・カラバフ問題の解決次第なのだ」

■ギュル大統領:交渉は続いている。

アブドゥッラー・ギュル大統領もまた、イラクでのアラビア語放送を行っているアメリカのアル・フッラー放送局との会見で、トルコとアルメニアの関係について、2カ国間にある諸問題の解決と正常化に関連する様々な試みが進められていることを強調した。
話し合いが、理解の中で進行していると説明するギュル大統領は、「なぜなら、今こそ、そうした時なのだ。カフカスの重苦しい雰囲気は消え去り、問題が解決される時期なのだ」と語った。ギュル大統領は、問題すべてが解決されるべきで、そのためにすべての人々が共に頑張ることが条件となるとした。

■エレバンからの圧力

アルメニアのセルジ・サルキシャン大統領は、二カ国間の関係正常化のために、トルコはすぐにでも取り掛かるべきであると語った。サルキシャン大統領は、エレバンで行われた記者会見で、「現在、ボールはトルコ側にある。だが、どのようなサッカー試合でも、試合は一時のことであるため、ボールが長い間、そこに留まることはない。もちろん、計算に間違いが起きることもあるだろう。おそらく、トルコ人は態度を変えて、前提条件を推し進めてくるだろう。そうであるなら、私たちは、強硬にこのプロセスから離れるつもりである」と述べた。トルコと間違いなくきちんとした外交関係を築く必要があると信じているというサルキシャン大統領は、「私は確信しているが、トルコの外交のようなプロフェッショナルな構造をもつものは、本心からのものなのか否か理解できるのだ」と話した。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:16185 )