早朝から長蛇の列―パスポート申請の現状
2009年04月17日付 Hurriyet 紙

あなたはパスポートが欲しい、あるいは今手持ちのパスポートの有効期間を延長したいと思っている。そこで手続きがすぐに済むようにと、受付開始時間、つまりは8時に警察署に行った。でもあそこもここも凄い行列…。そして役人の「残念ながら今日パスポート申請は出来ません。番号札がなくなりましたので…」という声。そう、もはやパスポート申請には指紋が必要で、だから時間がかかる。時間は少なく、パスポート申請者が多ければ、一日あたり緑(公用パスポート)には100人、紺色(一般市民用)には280人しか申請できないのだ。

それはいい、しかし「いつ終わったというのか、受付は始まったばかりじゃないか」という声が聞こえてくるようだ。「指紋」が必要なのは皆知っているが、それがどう適用されているのか情報はない…。

ヒュッリイェト・ドットコムの記者である私は、報道写真家の友人のフェヴズィ・クズルコユンとともに、朝6時にアンカラ警察署のパスポート申請所の門前に行った。そこでは行列が円形にできており、ひどくこみ合っていた。2人の警官の手にはリストと番号札。そして名前を書かせた人たちに番号札を配っていた。一方では並んでいる人たちに「紺色パスポート申請希望者はいますか?」と声をかけていた…。

■緑には100人
「緑が欲しい」という声には「残念ながら緑用の番号札は終わりました」という答え。「終わったってどういうことなの?私は金曜に作られたリストに名前を書いてもらったし、10番目だったのよ」と訴える老婦人…。役人の答えは「そのリストは無効になったのです。これは新しいリストで…。パスポートが欲しければ明日の朝6時に来て下さい」。別のご婦人は「家には年老いた病人がいるの。来たのはこれで3回目よ。金曜に私も名前を書いてもらったわ。だから今日は7時半に来たのよ」と言っていた。しかし抗議は受け入れられない。100人分の「緑パスポート」番号札は7時頃にはなくなった。

■紺色には280人
紺色のパスポートには280人分の番号札がある。しかしリストに自分の名前を書いてもらった人は、もう一人の名前を書いてもらうことができる。書いてもらうと、もらえるのは番号札。「でも何人かの友達がもうすぐ来るんだ」という抗議は認められない。警察署の役人は「大量に番号札を配れば、すぐに闇に流れます。皆さんが被害を受けないように、名前を書けるのは最大でも2人まで、としているのです」と話した。

2009年1月26日から、パスポート、免許、武器所持許可証などを手にする、あるいは有効期限を延長するために、指紋の提出が義務付けられた。この日以来、特に大都市では警察署の前に早朝から長い行列ができている。アンカラでは行列が朝6時ごろからでき始め、イスタンブルでは最近朝4時ごろにまで早まった。

早朝の時間に来る人々は、まず自分が住んでいる自治体でリストに登録し、後日8時に始まる受付でこのリストの順番に従って、申請所の中に入りQ-matikシステムの装置から番号札をとる。しかし列に加わることが出来るには、最初の280人だけだ。アンカラ警察署は手続きをわずかでも簡便にするために、名前のリストを警察所の役人が作り、書かせた名前の順に番号札を渡している。こうして8時に中に入る人は、順番を示す電光掲示板の番号を眺めることになる…。

一日に紺色280人分、緑に100人分、合計380人分のパスポートの申請が可能である。インターネットでの申請も含めると、日に500人の指紋を受け付けることができる…。

■抜け目ない人は市の警察へ
県の警察署にできる長い列を見て、「急ぎでない人々」は申請するのを延ばしている。中には列がより短い市の警察署へ申請しに行く人も現れた。アンカラ広域市に含まれるいくつかの市のうち、スィンジャンとギョルバシュ市警察署でのみ申請を受け付けているので、そこへ申請することができる。3日間県の中央警察署で番号札を得られなかったあるビジネスマンは、ギョルバシュの警察署へ行くことと思いついたと言い、「そこへは7時半に行けば十分だった」と話している。
県の警察署で番号札をもらうためには6時に行かなければならないとも聞く。市の警察署では同じことが7時半に行けば可能なのだ。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:16233 )