北キプロス総選挙、国民統一党(UBP)勝利―選挙民、「交渉不支持」を支持
2009年04月20日付 Radikal 紙
北キプロス・トルコ共和国で昨日(19日)、経済危機が影響した早期総選挙のため、投票が行われた。共和トルコ党(CTP)連合勢力が大幅に票を逃した一方、「(キプロス統合)交渉不支持」を支持する国民統一党(UBP)が44パーセントという爆発的な得票率で勝ち抜いた。
北キプロス・トルコ共和国で近年進展していた(キプロス問題)解決と変革への希望の消失をうけて、昨日(19日)経済危機が争点となった総選挙について投票が行われた。解決を選挙公約として与党となった中道左派寄りの共和人民党(CTP)連合勢力が大幅に票を逃した一方で、「交渉不支持」とする主要野党勢力である中道右派寄りの国民統一党(UBP)が、見解を変更していないにもかかわらず爆発的な得票率を経て、単独政権を設ける幸運を獲得した。
第10回目の総選挙で16万1,373名の選挙民が投票を呼び掛けられる一方、議員50名の選出のために七つの党から345名の候補者、そして無所属の7名の候補者が争った。投票率81.7パーセントとなった総選挙で、元首相のデルヴィシュ・エロル率いる国民統一党(UBP)は、45パーセントを獲得し、単独政党を設けるに必要な26議席という数を獲得した。前回の選挙に比べて15パーセントも票を失った共和人民党(CTP)は、(支持率)29.5パーセントで16名の議員を当選させた。国民統一党(UBP)から分かれたセルダル・デンクタシュ率いる民主党(DP)は10.6パーセント、5議席を確保した。「私たちはこの土地の人間だ」というスローガンを掲げ、トルコ共和国出身者の人々を「ただちに」送還するよう望む社会民主党(TDP)は、6.5パーセントで議員2名を当選させた。自由と改革党(ÖRP)は6パーセント、ただひとりが議会入りした。
政府が変わっても、共和国大統領として監督者のポジションを継続する予定の共和人民党(CTP)党首メフメト・アリ・タラートは、ギルネで投票したのち、ギリシャ系の新聞記者に対しこう述べた。「(選挙の)結果が、トルコ系住民とギリシャ系住民の最大の問題、キプロス問題解決に向けた我々の努力に貢献することを願っている」。タラート大統領は、国民統一党が選挙に勝てばその党首エロルがギリシャ系政府(キプロス共和国政府)との対話を終わらせるという噂に関連して、「選挙(結果)が会談の続行を難しくするとは思わない」とはぐらかした。
エロル国民統一党党首も、最初の結果発表をうけて「国民統一党(UBP)がキプロス会談やその解決に反対しているかのように見せかけることはできない」と述べた。選挙の前、共和人民党(CTP)所属の首相フェルディ・サビット・ソイエルがエルゲネコン起訴状に(名前が挙がっている)として、北キプロスの初代共和国大統領であるラウフ・デンクタシュと、自身の審問の場をやむなく設けたエロル党首は、「私達は、トルコとキプロスの政治を幅広く、かつ時間をかけて議論し、話し合いを進めるために一丸となって行動します」と述べた。
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( 翻訳者:木村納菜 )
( 記事ID:16252 )