UAE副大統領:「度を超した経済自由主義の失敗が危機の根本」
2009年04月19日付 Al-Ahram 紙

■ムハンマド・ブン・ラーシド・アール・マクトゥームUAE副大統領がインターネットを通じて本紙に談話:「世界は新たな経済・金融システムを待っている」「度を超した自由主義が市場と銀行を独占した」

2009年04月19日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 本紙とのオンライン会談で、アラブ首長国連邦副大統領でありドバイ首長国の首相であるムハンマド・ブン・ラーシド・アール・マクトゥーム副大統領は、現在の金融危機の後に、世界に新しい経済システムと金融システムが出現することに期待を寄せた。しかし新しいシステムの形と内容に関する合意はすぐにはできないと述べ、激しい競争を伴った大きな経済的利益がある以上、あるグループが容易にその地位や利益を手放すことはないだろうと指摘した。

 同じくムハンマド・ブン・ラーシド副大統領は、たとえ一時的であれ、代替システムとしてイスラーム金融を提案することは、恐ろしく複雑な問題を引き起こすであろうと強調した。そしてアラブ首長国連邦は直面している課題を完全にわかっていると明言し、「私達は常に最悪の可能性と、どんなに規模や影響が大きかろうとも、突然の事態に対して準備をしている」と続けた。そして、世界金融危機に関する多くの研究に言及し、特に重要なものとして、マクロ経済や市場の管理・監視における国家の役割と、世界の経済と市場がひとつにつながっている事実について指摘した。

しかしムハンマド・ブン・ラーシド副大統領は、資本主義のシステムが失敗したという考えを否定し「失敗したのは、政府や組織や監視の機関を市場や銀行から遠ざけようとした、度を超した経済自由主義なのであり、それこそが危機の正体だったのだ」と述べた。

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( 翻訳者:平寛多朗 )
( 記事ID:16264 )