ドイツ、トルコ人観光客へのヴィザを免除せず
2009年04月23日付 Radikal 紙

ドイツで、欧州司法裁判所がトルコ国民に対するビザの義務付けにつき好意的な決定を下したことに関連し議論が続いている。緑の党が、欧州司法裁判所の決定を理由に、ドイツに短期間の滞在で訪れるトルコ人にビザを免除する必要があるとの見解を示したが、これにドイツ連邦政府は反対している。連邦議会内務委員会のキリスト教民主同盟議員ラインハルド・グリンデルは「旅行者に対するビザの義務付けに何ら変更はない」と述べている一方で、内務委員会委員長で社会民主党のセバスチャン・エダスティ議員はドイツのビザ義務付けを、全てのトルコ人を対象とする形で変更することは予定していないと話した。

ドイチェ・ヴェレは、この問題に関する報道で「トルコ人はヨーロッパにビザなしで入国できるのか?緑の党は欧州司法裁判所の決定にしたがい、トルコ人に対するビザ義務付けを取り消す必要があるとの見解を示している。連邦政府はというと、これに反対している」とした。

さらに同報道では、欧州司法裁判所が2009年2月19日に出した”包括決定”として知られる推奨判決が、ドイツで様々に解釈されているとし、野党の90年同盟/緑の党がこの決定にしたがい、短期間でドイツに来ることを希望するトルコ人にはビザを要求すべきでないと主張し、連邦議会に提出した法案で、トルコ人に対しドイツにビザなしで入国できるよう、現行の法律に対し必要な修正を行うよう要求したことに注目している。また、4月22日に議題に上る予定となっていた提案は、緑の党がこの問題に関しヨーロッパ連合委員会に送った質問の回答が待たれているため、検討が延期されているとし、連邦政府が緑の党に反対していることを強調した。

さらに、次のように報道された。
「ただ連邦政府はこの見解に反対している。連邦議会内務委員会のキリスト教民主同盟議員ラインハルド・グリンデルは、この決定が旅行者としてドイツを訪れるトルコ人を含まないとの見解だ。グリンデル議員は『観光客に対するビザの義務付けに対してはいかなる変更も行われない。欧州司法裁判所の決定は国境を越えてサービスを展開する産業のみを対象としている。これが何を意味するかというと、本社がドイツの外におきながらドイツで事業を展開する企業で働く従業員、または例外として、ドイツで活動する外国人の芸術家は免除の対処として考慮されうる。しかし、観光目的でドイツを訪れる人々はビザ免除の対象にはならない』。」

(後略)

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( 翻訳者:倉本さをり )
( 記事ID:16279 )