南キプロス首相、トルコの港湾開放拒否を容認の発言
2009年04月23日付 Zaman 紙

 南キプロス(キプロス共和国)のディミトリス・フリストフィアス首相は、一昨日ギリシャのコスタス・カラマンリス首相との記者会見でトルコが南キプロスに対してEU加盟の条件を果たさなくても、加盟交渉に拒否権を行使したりはしないと述べた。

 ギリシャ系住民向けの新聞には、フリストフィアス首相の「もし我々が拒否権を発動したら、他の25の加盟国から孤立してしまう。」との発言が掲載された。ポリティス紙は、「トルコへ拒否権を行使すべき時ではない」というタイトルで、南キプロスとアテネが、トルコのEU加盟交渉続行に青信号を出したと伝えた。トルコがEU加盟条件を満たさなくても、12月の首脳会議において拒否権でもって前途を打ち切ることはしないと伝えた新聞は、両国はEU加盟プロセスへの支援を、トルコ政府が期限内に加盟条件を満たすかにかかっていると評価した。しかしながら、ポリティス紙は南キプロスとアテネが必要なら、エネルギー項目が設けられることに拒否権を発動するかもしれないと伝えた。これにより、エネルギー項目に拒否権を発動することが必要となれば、責任は南キプロス政権が担い、アテナは反対しないだろう。

 フリストフィアス首相はというと、「アンカラに期限」というタイトルのニュースで、フリストフィアス首相とカラマンリス首相が、キプロス問題とトルコ・EU関係についての今後の方針を決定したと伝えた。ハラヴギ紙も、「正しい戦略」というタイトルをつけ、ギリシャ政府がフリストフィアス首相が行うキプロス(問題)であれトルコのEU加盟プロセスの戦略であれ全面的に支援していることを伝えた。キプロス問題故に、トルコの8つの交渉項目を棚上げしているEUは、ギリシャ住民地区に港湾を開放するため、トルコ政府に2009年いっぱいの期間を与えていた。

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( 翻訳者:永井ひとみ )
( 記事ID:16281 )