コーラン・シンポジウム、イスタンブルで開催
2009年05月10日付 Zaman 紙

「イェニ・ウミット」誌と「学術研究・インターネット」財団が、「奇跡的に守られてきたコーラン」というテーマでシンポジウムを開催し、国内外の学者たちが集った。

チェンベルリタシュのユーフラテス文化センター(FKM)で基調講演を行った学者たちは、1400年前に下された啓典が、一文字も変えられることなく今日まで継承されてきたことを強調した。宗務庁長官アリ・バルダックオール博士は、「コーランは守られたと同時に、また我々を守ったのです。我々は1400年の間、コーランの下にまとめられ、一つとなってきたのです」と述べた。ダマスカス大学のM.サイード・ラマザン・エル‐ブーティー博士は、コーランの御言葉が預言者の口から出、そしてその後に文字に記されたこと、暗唱されながら今日まで欠けることなく継承されていることを強調した。

トルコまた国外から大勢の学者らが参加したシンポジウムは、ベヤズト・モスクのスアト・ギョズトク・イマームのコーランの読誦によって始まった。その後に講話へ移った。その分野で権威のある人々が次々と講話を行い、盛んに意見が出された。世界で最も辺境な地域に住むイスラム教徒の手元にあるコーランと、最も古い(コーランの)写本の間に、何一つ違いがないことを強調する学者たちは、「時代による変化を寄せ付けないコーランは、アッラーの庇護下にあるのです。永遠にこのまま存続するでしょう」と結論付けた。トルコだけで9万人のハーフズ(暗唱者)がいると説明するバルダックオール宗務庁長官は、コーランを守るということは、ただ文字でだけでなくそれを広めることでも続けられていくことを明らかにした。

シンポジウムの合間には、報道陣からも質問がなされ、それに答えたバルダックオール長官は、コーラン翻訳を、中央アジアの地、トルコ系諸共和国、バルカン諸国、そして隣接する国々の言葉へ最も素晴らしい形でもたらすための企画を進めていると語った。「コーランのクルド語翻訳を出すのか」という質問に対して、同長官は以下のように答えた。「我々の目的は、神の御言葉をあらゆる人々に行き渡らせることです。今現在のところ、そのような具体的な活動はありませんが、今後そのような活動も実行されるでしょう。」

■宗務庁長官アリ・バルダックオール博士の講話:我々に負わされていることは、進むべき方向を守ること

残念なことに、人間は神の尊さを知ることが出来ませんでした。預言者モーゼとイエスに下された啓典は、特に宗教学者たちによってゆがめられてしまったのです。そのため、コーランが下されました。コーランは守られ、また守ったのです。我々の預言者が、我々に何を求めているかは明らかです。我々に負わされているのは、自分たちの(進むべき)方向を守ること、そして理解に努めながら、コーランを人生の道標として掲げることです。

■イスラム研究センター(İSAM)長官メフメト・アキフ・アイドゥン博士:読誦される際の音調にさえ規定がもうけられている

イスラム教徒はコーランが守られる続けることに、多大な注意を払ってきました。コーランは非常に大事にされ、読誦される際の音調にさえ規定がもうけられているのです。コーランは二つの方法、つまり暗唱と書くことによって守られてきました。様々な異なる価値も守られてきました。コーランが礼拝で読誦されること、そして記憶することで守られるということは、我々の宗教の特徴なのです」

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( 翻訳者:西山愛実 )
( 記事ID:16406 )