デラーラー・ダーラービー被告に死刑執行:殺人容疑、犯行時17歳(1)
2009年05月02日付 E'temad-e Melli 紙


【エッテマーデ・メッリー】17歳のときに父親のいとこにあたる女性を殺害した罪に問われ〔死刑判決を受け〕ていた女性、デラーラー・ダーラービー被告が、昨日朝ラシュト刑務所で処刑された。

 デラーラー被告に対するキサース刑〔※〕は、公的な休日であった昨日、ラシュト市中央刑務所で執行された。〔刑法〕第7条第13項には、生命の剥奪に至る刑の執行方法に関して、「刑の執行にあたる司法当局は、裁判所から最終的な判決と刑の執行命令を受けた後、刑執行の最低48時間前までにその旨を被害者遺族またはその代理人に通知し、委託された任務の遂行にあたって、彼らに刑の執行現場に臨席するよう求めなければならない」と記載されている。

 デラーラー被告の弁護人を務めるアブドッサマド・ホッラムシャーヒー氏は昨日昼、この件に関してエッテマーデ・メッリー紙記者に、「刑はラシュト中央刑務所で、私に知らされることなく執行されました。私は今ラシュトへ向かっているところです」と話した。同氏はこの件について多くを語らず、ただ「今、私はあまり良い気持ちがしません。私は詳細を知らされていませんし、デラーラーさんのご家族も、私が連絡を取ったときにはただ涙するばかりでした」と話した。

 その一方で、デラーラー・ダーラービー事件の原告で、殺害された故メヒーン・ダーラービー・ハギーギーさんの遺族らはファルヴァルディーン月末〔4月中旬〕、デラーラー被告へのキサース刑執行を阻止しようとする一部のマスコミや社会活動家に対して公開書簡を送り、自分たちを責めるかのような雰囲気が生まれていることに不満を表明、これら関係者の不当なやり方が、事件に関して望ましい結果が得られない原因となっていると批判していた。

 この書簡が一部の新聞に掲載された後、デラーラー被告が被害者遺族の同意によって死罪を免れる可能性も大きくなった。というのも、被害者遺族は以前、デラーラー被告が遺族たちの母親を殺害したことについて「謝罪」するならば、〔キサース刑を求めないことに〕同意してもよいと発表していたためである。
つづく





※キサース刑とは、イスラーム刑法による同害報復刑。故意による殺人・傷害に適用され、殺人の場合は被害者の相続人に加害者を死刑に処させる権利が与えられる(執行は司法当局による)。また、被害者の相続人は同害報復の代りに賠償金を要求することもできる。

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( 翻訳者:佐藤成実 )
( 記事ID:16414 )