「すべてのイラン人に月7万トマーン」:国営石油公社の株式化に向けたキャッルービー構想の詳細が発表
2009年05月27日付 E'temad-e Melli 紙
○ 石油関連公社の株式を市民に譲渡することで、石油国有化運動を完成させる
黒い黄金であり、黒い災厄でもある石油をどのように活用するかは、優秀な政治関係者たちによる国政運営と国の発展に向けた彼らの意志にかかっている。「発展を求める政府」は、国民に権限を漸次委譲しようとする意志に、自らの存在意義の源泉がある。
「発展を求める政府」は適切な計画立案と、国の発展を中心に据えた安定した制度の確立によって、
・予算を天然資源の輸出から得られる収入への依存から脱却させ、
・公営企業の民営化を強力に推し進め、
・社会を秩序付け、法の支配を徹底させると同時に、民主主義的な権利を確保し、
・社会の亀裂を修復し、
・構造的な腐敗を一掃し、
・優秀な人材の登用を合理化し、国の発展全般の基礎を作る、
ことができる。
「発展を求める政府」は、市場原理と近代的で効率的な制度の確立によって、天然資源から得られた資金を経済の新旧各分野への投資に活用し、また経済の各分野にバランスの取れた関係を確立することで、国の発展を最小限のダメージで促進させることができる。
「発展を求める政府」は、天然資源を自然の富から経済的な資本へ、また国の発展の中心軸である(国民的・イスラーム的伝統から生まれた)社会の倫理的資源を、社会的資本へと転換することができる。
第9政権の経験は、イスラーム共和国体制の知識人たちにとって重要な教訓である。彼らには国を、停滞と補助金漬けと物乞いのスパイラル――それは社会的資本の減耗を結果する――から脱却させる力がある。彼らが能力を存分に発揮するならば、持続的発展も可能だ。
石油流通精製公社、及び国営ガス公社の株式譲渡は、国の行政・経済システムに寄生する排他的な特権の打破を目指した故モハンマド・モサッデグ博士の道を完成させるものである。
この構想では、石油・ガスの生産は輸出用の生産と国内消費用の生産の二つの部門に分割され、輸出用の石油・ガスから得られた収入は、もっぱらインフラ整備や国の一般歳出に充て、国内消費用の石油・ガスは、18歳以上のすべての人が株主を務める公共企業の監督下で管理される。この〔株式の〕譲渡から得られた収入は、毎月、ないしは3ヶ月に1度の割合で株主に還元される。
この額は、石油の基礎価格に応じて毎年改訂される。当然、石油・ガス価格が上昇した場合は、支払われる金額も増額される。
〔中略〕
( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16559 )