■ ファタハとハマース間でカイロ対話再開
■ クレイウ・ファタハ代表団長とアブー・マルズーク・ハマース代表団長が会談
■ 両代表団の口論についての報道を否定
2009年05月17日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)
【カイロ:ジャイハーン・アル=フサイニー(本紙)】
ファタハとハマース間におけるパレスチナ国民対話会議の第5ラウンドが昨日(16日)、エジプトの後援のもと再開された。両組織の代表団は、エジプト側も出席する中、エジプト情報機関の建物で3時間にわたって協議を行った。
ファタハ幹部で対話会議代表団メンバーであるナビール・シャアス氏は本紙に対し、「協議では懸案事項について話し合われたが、どの問題も詳細には協議されていない」と述べ、「国際情勢やガザの現状などについて大まかな概観がなされた」と言葉を付け加えた。また、「両代表団はエジプトのウマル・スライマーン情報局長官と会談を行う予定である」と述べた。
一方、両代表団間で口論があったという情報が取り沙汰されており、昨日朝の会合でメディアに対する黙秘の姿勢が顕著だったため、この情報を事実とする見方が強まっていたが、エジプトの消息筋は本紙に対して、そのような出来事はなかったと否定し、「起こったことは、双方が相手方に譲歩を求めたということである」と指摘している。
両代表団は昨日(16日)夜、3つの懸案事項に取り組むための会合を後に再開する前提で、スレイマーン長官との会合を行ったものと推測される。3つの懸案とは、まず第1に組閣問題であり、第2は、イスラエル承認と暴力の放棄を含む中東和平4者委員会(カルテット)の条件を移行期間の間に樹立される政府が遵守することにハマースが反対しているため紛糾している組閣問題を打開するため、各派から構成される委員会を設置するというエジプトの提案である。そして第3は治安問題であり、これも組閣問題に劣らず白熱している。ファタハ側は移行期間中の治安状況に対処するためガザに合同部隊を設置することを提案したが、ハマース側はそれを拒否した。また、並立選挙制における最終的な[一般選挙区と比例区議席の]割合も、対立点であり続けている。しかし選挙法の改正に関する合意の後、この割合に関しては対話を阻害する問題とはなってこなかった。
昨日の会合に参加した信頼に足るパレスチナ消息筋は、「両代表団の協議は前向きな雰囲気の中で行われた」と述べ、本紙に対して、「アフマド・クレイウ団長とムーサー・アブー・マルズーク団長は、懸案事項について協議し解決の糸口を探す努力をするため、2者会談を行った」と明らかにした。
(後略)
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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:16578 )