アダナの(セイハン区)フズルエヴィ地区にあるアパートの一室で頭を撃ち抜かれた一家8人の遺体が見つかった。故人のうち3人は子供で、頭を撃たれて殺害されたことが明らかになった。殺人の容疑で逮捕された一家の末息子のムラト・Yは罪を認めた。
これまでに得た情報によると、フズルエヴィ地区142番街のオゼメキ・アパートのAブロック12階の一室にやって来た警察署員らは、複数の部屋で3人の子供を含む8人の遺体を発見した。
故人のうちナラン・ユクセルさんという女性は看護師で、仕事に来なかったために友人らが不審に思い、中毒を起こした可能性を疑って消防署に事件を伝えたことがわかった。
警察と共にドアをこじ開けて中に入った消防署員らは凄惨な光景を目にした。
警察は事件現場で捜査を継続している。
アダナ県知事や県警本部長は事件現場で捜査に立ち会った。
■ 殺害された人達の氏名
ナラン・ユクセル
イブラヒム・ユクセル
ギュナイ・ユクセル
H.イブラヒム・コパル(ナラン・ユクセルの息子)
アリフ・コパル(ナラン・ユクセルの息子)
アリ・ユクセル
ギュル・ユクセル
ヴェダト・ユクセル
■ 殺人の容疑者は一家の末息子
アダナでの惨劇の容疑者として、看護師であるナラン・Yさんの38歳の弟のムラト.Yが銃とともに拘束された。イルハン・アトゥシュ県知事は、容疑者が罪を認め、聴取と他の証拠集めがおこなわれていると明らかにした。
隣人は殺人の容疑者のムラト.Yが睡眠薬依存であると述べた。殺人が、遺産争いを原因として起こった可能性があることがわかっている。
ムラト.Yが下士官職を退役したことも取りざたされている。また辺りの住民らは、殺人がベシクタシュの優勝の喜びに沸いていた時に起こったとも述べた。
この間12階にあった遺体は消防車のはしごを使って下に降ろされ始めた。遺体は、検死が行われるためにアダナ法医学本部に運ばれる予定だ。
一方でレシト・オズジャン検事長補は、8人の遺体が見つかった家に赴いて調査を行った。 オズジャン検事長補は、家の玄関で記者らの質問には終始無言だった。
アダナのフズルエヴィ地区142番街のオゼメキ・アパートのAブロック12階にある看護師ナラン・ユクセルさん宅で朝、3人の子供を含む8人が遺体となって見つかった。
ムラト・Y容疑者は警察本部に連行された。(アダナで8人を殺害した容疑で拘束された容疑者が、犯行を昨日(1日)午後に始め、夜遅くまで続けたことが明らかにされた。)
■ 殺人は何時間にも渡って続いた
警察本部の担当者達から得た情報によると、事件現場での捜査を終えた警察は、ムラト・ユクセル容疑者が殺人を昨日(1日)の午後に家の寝室で母のギュナイ・ユクセルさんと父のイブラヒム・ユクセルさんを殺害したことによって始めたことを究明した。
担当者達は、容疑者がその後家に帰ってきた人々を順番に部屋に引き入れ、夜遅くに至るまで殺害をしたと明らかにした。
既婚で一児の父であるムラト・ユクセル容疑者が、事件で銃だけを使い、突入捜査の際、血のついたズボンを纏い、犯行後に家に持ち込んだ2つの空の薬きょうをもっていたことが明らかにされた。担当者達は、家に4つの空の薬きょうがあり、他の薬きょうは殺人のあった通りに投じられたと推測していると述べた。
事件の後に家族で唯一命拾いをしたハンダン・ユクセルさんは、アダナ・エクレム・トク・メンタルヘルス・精神病院で治療を受けており、事件で亡くなった兄弟のアリさんも同病院で治療を受けていたことが伝えられた。
■ 容疑者の友人のコメント「複数の銀行に多額の借金があり、経営していたビュッフェも潰れた」
アダナ8人殺害事件で殺人の容疑で逮捕されたムラト・Yと15年来の知り合いであるムスタファ・オザルさんは、容疑者がこのような殺人を犯すとは思いもよらなかったと述べた。
ムスタファ・オザルさんは、ムラト・Y容疑者とその家族は以前マイクロバスを運転し、その後カイセリでマイクロバス路線を運営していたと説明した。さらに容疑者は複数の銀行に多額の貸付ローンがあり、経営していたビュッフェも潰れたと述べた。
痛ましい事件をテレビで耳にして事件現場にやってきたムスタファ・オザルさんは、「私はムラトが複数の銀行から多額の借金をしていたのを知っています。約6ヶ月前にビュッフェを開いて精神的な障害があった兄弟のアリもそこで働かせました。その後お店は潰れたと聞きました。もう4ヶ月も彼とは電話で連絡がとれない状態になっていました」と話した。
ムスタファ・オザルさんは、ムラト・Y容疑者が12年間軍隊で下士官職を勤めた後退官し、結婚して一児をもうけたと明かした。
また亡くなった子供達や看護師(ナランさん)の友人も事件をテレビで耳にして、家の前までやって来て情報を得ようとした。
事件を耳にした後オゼメキ・アパートの前にやって来た親族は精神的なショックを受けた。
■ 「事件現場にあった空の薬きょうと容疑者がもっていた銃が一致する」
アダナ県のイルハン・アトゥシュ知事は、8人が殺害された事件現場で捜査が終了したと明らかにした上で、「事件現場にあった空の薬きょうと容疑者がもっていた拳銃が一致する」と述べた。
アトゥシュ知事は、記者会見の際、事件後に容疑者が、殺害した人達の上に布切れをかけたと明らかにした。
また、ムラト・Y容疑者が持っていた拳銃と、捜査が終了した事件現場で押収した空の薬きょうが一致したとも明らかにした。
この間事件現場を捜査した署員は、アパートでの捜査を終えて、ドアを封鎖した。署員が18個の箱に集めた証拠は、捜査のために警察本部に運ばれた。
容疑者が3ヶ月前に車の中で焼身自殺未遂をはかり、下士官からの退官の原因が外国籍の人との結婚であったことが伝えられた。
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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:16597 )