全国313大学の学生バスィージ、アフマディーネジャードへのテロ阻止を要望
2009年06月06日付 Iran 紙

全国313大学の学生バスィージは国家安全保障最高評議会事務局に公開書簡を送り、大統領の身辺警護をより厳重に行うよう要望した。この書簡には、以下のようにある。
イラン・イスラーム共和国大統領は国際舞台で積極的に活動し、ホロコーストなる偽りの神話をはじめとする様々なタブーを破り、世界人民に国際的支配体制の構造的矛盾を示し、人権や表現の自由などに関する偽りの主張を告発してきた。こうした活躍は、世界のムスリム、特に気高きイラン国民の名誉を高めることに貢献したが、その一方で敵は大統領とイラン国民・イスラーム革命とを対立させようと、〔復讐を〕誓っている。実際、シオニスト体制はあからさまに、大統領暗殺計画を立てている。

 書簡はさらに、次のように続いている。
他方、大統領は内政面で、腐敗集団や《権力と富のクラブ》の強請りに動じることなく、これらとの闘いに真剣に立ち上がっているが、そのことは同時に大統領への激しい攻撃をも惹起している。実際、これらの集団やクラブに通じた一連の新聞では、何千もの誹謗中傷やウソ、個人攻撃などが行われている。

 この書簡はさらに、「一部の証言によれば、これらの集団やクラブは、権力に復帰するためには大統領をイランの政治の舞台から排除する以外にないと考えている」と強調、その上で次のように指摘している。
そのため、大統領へのテロ計画が実行に移される可能性も排除されない。よって国家安全保障最高評議会にあっては、〔大統領が邁進する〕この聖なる道を継続し、イラン国民の希望をいきいきと保ち、もってイスラーム革命の崇高なる目的とイマーム・ホメイニーの理想とを手に入れるべく、この問題をきちんと認識していただき、大統領の警護に万全の努力を払われるよう求める。また大統領を警護する囲みをより厚くし、大統領を傷つけようとするあらゆる謀略を困難ならしめ、もってイスラエルなどの外国の敵、ならびにこれらと特に外交政策において同一のスローガンを繰り返す国内の傀儡どもの希望を絶望へと変えるよう、お願い申し上げる。

「大統領の命を守る学生委員会」、設立される

 他方、ムーサヴィーとのテレビ討論会でアフマディーネジャードが真相の暴露を行ったことを受け、「大統領の命を守る学生委員会」が声明を発表し、同委員会の設立を宣言した。

 ファールス通信の報道によると、「大統領の命を守る学生委員会」の声明文はアフマディーネジャードとムーサヴィーの討論に触れた上で、次のように記している。
大統領が選挙討論の中で、経済腐敗サークルに属する数名の人物の実名に言及したことに対し、正義を希求するイスラーム的イランの学生及び国民は、〔腐敗勢力に〕抵抗する正義の戦士〔=アフマディーネジャード〕を独りにはさせないこと、そして〔不測の事態が起きたときには〕彼の支援に急行することを自らの義務と心得る者である。同時に、司法機関に対しては、早急に〔大統領が暴露した腐敗〕分子を公開裁判にかけるよう、再度求める。

 この声明はさらに次のように続けている。
〔アフマディーネジャードによる〕暴露を受けて、今やこれらのマフィア集団がこれまで以上に危険を感じ取り、イランの勇敢なる子〔=アフマディーネジャード〕との対決の新段階に入ろうとしていることは、疑いようがない。もしこれまで腐敗集団が企ててきたのがアフマディーネジャード博士に対する心理戦・メディア戦や個人攻撃といった種類のものだったとするならば、今後は大統領を物理的に排除することが一部の腐敗した党派の企ての中に含まれている可能性も、なしとは言えないだろう。

 声明ではさらに、次のようにある。
よって、「経済的腐敗分子が引き起こす騒擾に対して敬愛すべき大統領の命を守る学生委員会」の設立をここに宣言する。テヘラン各地及び各地方の諸大学の学生及び卒業生らからなるこの委員会は、大統領の周りを警護する輪を作り、腐敗分子によるあり得べき狼藉を挫折せしめるべく、全力を尽くす所存であることを表明する。


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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16633 )