サバンジュ大学と高等教育機構の学生の大学転科をめぐる対立、解決へ
2009年06月12日付 Milliyet 紙
サバンジュ大学は、(入試における)異なる種類の点数を利用して他学科への転科を学生に認めていたとして、高等教育機構(YÖK)の運営委員会と緊張関係にあったが、今回、大学側の主張が通ることとなった。アブドゥッラー・ギュル大統領がこの大学の制度について、「良いシステムだ」と評価したことで、機構は、この制度をトルコ中の大学に拡大させる方向で決定せざるをえなくなった。「転科に関する規則」に基づいて行われる今回の改革により、国立・私立を問わず、全ての大学生が、異なる種類の点数を利用して学科間の転科を認められることとなる。
高等教育機構のイゼット・オズゲンチ副理事長が発表した情報によれば、機構とサバンジュ大学の間の問題は、一昨日(6月10日)行われた機構の総会でも話題に上った。ギュル大統領が「良いシステムであり、調査・検討するように」と発言し、ユスフ・ズィヤ・オズジャン機構長の方はというと、限られた人数の学生にしかチャンスがない可能性があり、機会の平等に反する恐れのあるとしていたこの制度が、全ての大学に適応されることなった。「転科に関する規則」第10条項が変更され、新制度とサバンジュ大学の制度との違いは、最低点の条件だけとなった。
■オズゲンチ評議員、変更点を語る
「学生は転科のために、(その学科の学生の)最低点以上の得点を取っている必要があります。学部・高等専門学校・学科間での、転科に関する規則・基本が、原則に基づき、(各大学の)大学評議会によって決定されることにありました。得点のついては、「希望する分野(教育プログラム)に、国内の他大学(で同じ教育プログラムに入るのに必要だった)合格最低点を下回わらないこと」を条件にします。国立・私立の違いはありえません。「これを特定の大学にのみ通用する決定ではなく、総合的、客観的に全ての大学で運用される規則にする」という考えです。2回目の決議で承認されました。たとえば、私が法学部に「文系理系標準化点数」の点数で合格したとします。ÖSS(学生選抜試験)の結果、「理系重視得点」と、「文系理系標準化点数」と、「文系重視得点」をもっています。
この成績に応じて「文系理系標準化点数」の点数で法学部に入ったのです。しかし1年がたち、私は法学部が自分にとって教育を受けるのにふさわしい場所とは思えませんでした。ÖSSの点数は十分に足りています。ÖSSの「理系重視得点」に応じ、同じ大学の別の課程に入るという方法が、(今回の改正で)最低限、認められました。(文系重視得点の点数だけで学生をとる神学部の学生は、「理系重視得点」で学生を取る医学部に移れるのですか?、との質問に対し)もし「理系重視得点」が条件を満たしていれば大丈夫です。各大学の評議会は、「内部あるいは外部からの転科は5人の学生に認めます」と決めるでしょう。学科定員は50名でしたが、この道が開かれたので、定員を90人にします、というような方策はありえません。
■オズジャン氏「不当だ」と発言していた
高等教育機構は先月(5月)、サバンジュ大学に警告し、現行の制度を撤回するよう求めた。しかし大学はこれを拒否し、機構は転科について最低点の条件を提示した。これに従えば、ある学生が、「文系理系標準化点数」の点数で入学した学科から「理系重視得点」計算の得点を(合否判定に)採用する学科に転科を希望する場合、全国の大学でこの分野の学科に入学した学生の最低点以上の点数を取っている必要があった。サバンジュ大は、この提案にも譲歩しなかったため、結論はギュル大統領にゆだねられた。ギュルは、オズジャン機構長に「良いシステムであり、調査・検討するように」と伝えたが、オズジャンはこの制度が一部不当であると主張した。サバンジュ大のギュレル・サバンジュ理事長とトスン・テルズィオール学長は、ギュル大統領と6月4日に会談した。
■「喜ばし限り」
テルズィオール学長は、(転科に関する)制度の変更について、次のように評価した:「良い成果を挙げている本学の制度が継続されることを知り、喜ばしい限りです。今回の変更によって、10年間サバンジュ大学が成功をおさめてきた本制度が継続されることに、何のためらいも必要のないことが理解されました。また、高等教育機構の行った今回の新たな調整により、希望する大学が本学と類似した制度を導入することが可能となり、さらにこうした問題での意思決定機関が大学の評議員会であることが示されました。この調整がトルコにおける高等教育の歴史に、前向きな発展の道を開いたと信じています。」
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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:16675 )