警官へ投石した子供たちに罰金刑―ディヤルバクル
2009年06月16日付 Radikal 紙

人権協会(İHD)ディヤルバクル支部長ムハッレム・エルベイ氏とエミン・アクタル弁護士協会会長は、県庁の罰金請求の判断が司法に対する威圧であり法に反した行為であると評した。

ディヤルバクルで2004年7月19日に行われた無許可デモに参加し、警官に投石を行った事由で子供37名を「違法デモを行った」と起訴がおこなわれた。事件で警官8名が軽傷を負い、一方で子供たちは未勾留のまま裁判は継続している。ディヤルバクル県庁司法局は、子供たちの家族に書類を送付し、賠償金と月賦払いに関する法規に則り計8308TL(約51,400円)の費用が支払われたと伝え、「賠償金が基で発生した国庫の損害は、その要件を発生させた者により賄われればならない」と(書類には)記載されていた。また書類では10日以内の支払いが要求されている一方、37名のうち誰がいくら支払うかは不明であり、支払われなかった場合、法的手段に訴えるとあった。

人権協会副会長及びディヤルバクル支部長であるムハッレム・エルベイ氏は、当該地域で発生した社会的事件において、事件に関わった子供たちに対する近年の国家の姿勢が極めて厳格化していると主張した。エルベイ氏は、「国家のこの姿勢はここ10年継続しています。しかし、この直近の措置は、裁判が現在継続中の子供たちに賠償金を要求しています。この子供たちの罪状は未確定です。従って、未決かつ罪状が未確定の子供たちに県庁が賠償金を請求するは、法に反した行為です。地方裁判所が判決を下したとしても、最高裁判所がこの判決に同意しなければなりません。これを経てのみ、彼らから賠償金を要求することができます」と述べた。

■ 国家は子供たちを敵に回している

エルベイ氏は、国家と社会の間で苦悶が生じているとし、特にここ5年で国民が、警官、兵士、村の自警兵に対し反感を抱いてきていると語った。また、「この状況が詳細に議論され、調査、解決されなければならない一方で、対して国家は子供たちを敵に回しています。国家はより柔軟な措置を講じなければなりません。さもなければ、子供たちは国家から遠ざかります。我々は和解を要求します」と述べた。

■ 県庁は裁判に口出ししている

ディヤルバクル弁護士協会会長であるエミン・アクタル氏は、法の観点から見て、被害を引き起こした者はこの被害を償う義務があると述べた。アクタル氏は、「しかし、ここでおかしいのはこの子供たちが現在も起訴審理中ということです。この子供たちが、言われているような被害を引き起こしたことに関し、裁判所と最高裁判所の判決はありません。これにも関わらず、県庁が大急ぎでこのような行為に出たことは、実のところ、裁判所と司法に対し威圧に当ります。この子供たちからこの賠償金を徴収するにはまず、罪状が確定しなければなりません。これは裁判所の判決を要します。未だ裁判が継続していますので、県庁のこの行為は法に則ったものではありません」と述べた。

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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:16714 )