イラン抗議デモのシンボル・ネダさん、恋人と知り合ったのはイズミルだった
2009年06月23日付 Radikal 紙
テヘランで土曜日に、死の瞬間が携帯電話で撮影されインターネット経由で世界に広まったネダ・アー・スルタンさんが抗議の象徴となる一方で、彼女の経歴と死亡状況に関する情報が伝わっている。主な情報筋は、彼女の婚約者だとする37歳フォトジャーナリストのカスピヤン・マカン氏である。
マカン氏はネダさんが26歳の哲学科、音楽科の学生であり、旅行代理店でパートタイマーとして働いていたと伝え、数ヶ月前、ツアーに参加した際、初めてイズミルで知り合い、神学の授業に満足していないネダさんが、音楽を学ぶようになったこと、彼女のお気に入りの詩人がメヴラーナとロバート・フロストであることを説明した。マカン氏は、彼女が死亡した日に彼女がデモに参加したかどうかについて言葉を濁し、彼女に外にでてデモに参加しないよう警告し、また口論になったこと、しかし彼女は「心臓に銃弾を受けても参加する価値がある」と答えたことを伝えた。マカン氏は、事件の瞬間を「彼女はアミラバードのデモ会場から通りをいくつか隔てたところにいました。彼女は音楽教師と共に車で渋滞に巻き込まれました。彼女は暑さに参って、ちょっと外に出て、携帯電話で話している時に狙撃されました。民間人の服装をしたバスィージらが彼女に意図的に狙いを定めたのです。胸を撃たれ亡くなりました。彼女を一番近くの病院に搬送してもダメでした」と述べた。また、同氏は、ネダさんの家族が彼女の遺体を引き取るために、当局関係者らを説得するのに難儀したと語った。「テヘラン市外の遺体安置所に運ばれていたそうです。彼女の家族が一刻も早く葬儀を行いたいと望んだため、彼女の臓器を臓器移植に利用するための許可を認めました。彼女を、デモで殺害された人々が埋葬されているベヒシュティ・ゼフラ墓地に埋葬しました」
婚約者のマカン氏は、抗議になるということで彼女の家族がモスクで葬儀を行うことは許可されなかったと付け加えた。
一部の目撃者は、抗議者のシンボルが携帯電話であるため、ネダさんは狙われたのだと述べ、インターネットの動画の中で「独裁者に死を」、「アッラーは偉大なり」と叫ぶ群衆の中に彼女の姿が見受けられる。
外国メディアが制限されているため、この動画の真偽のほどは定かではない。しかし、ガーディアン紙は、オランダにいるイラン人の難民申請者であるハミド氏に、テヘランから電話してきた友人が、傍で若い娘がどのように殺害されたかを説明し、この動画を送ったと書いている。マカン氏は、自身がネダさんだと伝える若い女性の写真を送った。イランではネダさんを惜しんで詩や歌がつくられている。
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( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:16779 )