メッカ巡礼、お年寄りや妊婦には延期のすすめ
2009年07月02日付 Yeni Safak 紙
世界保健機構(DSÖ)が新型インフルエンザの世界的大流行(フェーズ6)を宣言してから、その関心は集団として行われるメッカ巡礼に向けられた。宗務関係の責任者であるファルク・チェリキ国務大臣は「今年のメッカ巡礼は中止する可能性もある」と話すと、巡礼参加者たちに不安がよぎった。何年間も順番待ちをしてきた巡礼参加予定者達は、新型インフルエンザのために、さらにもう一年神聖な土地に足を踏み入れられないかもしれないという不安に駆られた。
ザマン紙の報道によると、サウジ・アラビアのアブドゥッラー・エル・ラビア保健省大臣が、この議論に終止符を打った。大臣は、巡礼が延期されることについては現在のところ問題となっていないと話し、ただ年配者と妊婦と身体障害者に対して今年の巡礼を延期するように勧めている。
こうして巡礼参加予定者は安堵する一方で、エル・ラビア大臣は、ジッダ市で行った会見で、「専門家らは、老人と慢性的な病気を患っている人、子供、妊婦に対して、安全のため巡礼の計画を延期するように勧めている」と話した。彼はさらに、政府として人々の健康に対していかなる予防策も講じてきていると強調し、ムスリムらが神聖な土地を訪れる前に、新型インフルエンザの原因となったH1N1と他のインフルエンザに対するワクチンが開発されることを望んだ。エル・ラビア大臣は、サウジ・アラビアで今までに81の新型インフルエンザの患者が確認され、この患者の大半が治療を受けていると述べた。サウジ・アラビアは世界中をパニックに陥れたこの病気に対し、さらなる予防策を講じた。起こりうる大流行に対して、巡礼参加予定者に配布される予定の抗インフルエンザ薬・タミフルの在庫を2割増やすための準備が整えられた。
世界中で新型インフルエンザのために亡くなった人の数は300人に上り、確認されているだけでも6万人がこのインフルエンザにかかっている。世界保健機構はこの病気が1~2年続くことが予想され、国境を越える大流行となると宣言した。
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( 翻訳者:百合野愛 )
( 記事ID:16850 )