英外交官の200年前のオスマン資料、競売へーサザビーオークション
2009年07月07日付 Radikal 紙


イギリス人外交官のハーフォード・ジョーンズ卿が200年前に残したオスマン関係コレクションが、サザビーオークションで競売にかけられる。

今回、サザビーオークションのロンドン支部で競売にかけられる英外交官ハーフォード・ジョーンズ卿のコレクションには、200年前のイスタンブルや中東の歴史を明らかにする文書と手紙が含まれる。これらは、7月14日に公開競売に出品され、約15万~25万ポンドの値がつくと予想されている。コレクションは、3100点からなる。

サザビーの写本部門の専門家ガブリエル・ヒートン氏は、これらが今日まで調査されてきたなかで最も包括的なものであり、最も整ったコレクションであると強調した。ハーフォード・ジョーンズ卿宛ての手紙や、様々な問題に関する許可、勅令、日々の生活についての記録も含むコレクションには、ジョーンズ卿自身の手による全ての文書に関する短いコメントもついている。

1783-1811年の間、中東で任務を務めたハーフォード・ジョーンズ卿は、まだ19歳の時に行ったバスラで手紙や書類の編纂を始め、その後、バグダッドやテヘランでもその作業を続けた。こうして、彼のコレクションは、中東諸国と大英帝国の歴史に関する30年間を記録するものとなった。日付順に並べられ、番号がつけられたこれらのコレクションは、ハーフォード卿の仕事と個人的な記録全てを含んでいる。

サザビーの専門家ガブリエル・ヒートン氏は、ジョーンズ卿が、自身が送った手紙に関し短いコメントをつけており、これらも競売にかけると明らかにした。また同氏は、コレクションは、2世紀前のオスマン帝国による支配や中東での(事態の)展開、大英帝国とオスマン帝国の両国関係の歴史をも明るみにすると語る。

ヒートン氏は、文書の点数がかなり多いこと、またオスマン語を含んだ5つの言語で書かれていることから、コレクションは今日までわずかな研究を除いては誰からも調査されなかったと述べる。

文書からは、ジョーンズ卿が中東在任中、イスタンブルへも大きな関心を持っており、多くの歴史的作品をイギリスへ送り、時の大英帝国高官エルギン卿とも多くの文書をやりとりしていることが見て取れる。手紙のうちの一つでは、オスマン時代に盗まれ、「エルギンの大理石」として知られる歴史的作品に関して勅令を出すことを求めたエルギン卿が、この件でジョーンズ卿の考えを尋ねている。エルギン卿とジョーンズ卿の書簡ではしばしば、宝石、骨董品、アラブ産の馬、ペルシア絨毯の運搬に関する記録があることが注目される。1810年4月23日に書かれた、イザーク・モリエルのサインがある他の手紙には、当時起きたペラの火事について詳細に書き記されている。

サザビーのヒートン専門家は、このコレクションが国内の図書館からも大きな関心を集めており、イランやサウジアラビア、クウェートのような国からも競売参加者がいると説明した。トルコの様々な個人コレクターたちや一部の大きな機関も参加しうると明かしたヒートン専門家は、政治的書簡の他に、日記、商業取引、当時についての様々な情報を書き記したコレクションが、こうしたテーマに興味を抱く人たちの関心を呼んでいると話した。

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( 翻訳者:牧史織 )
( 記事ID:16895 )