トルココーヒー店連合のムラト・アーオール会長は、7月19日から始まる公共施設禁煙法は間違っていると主張し「トルコ中の各地方で大きな反発が起こっている。コーヒー屋を落ち着かせ鎮静化を図っているが、いつか各地で2万、3万人が通りにあふれ抗議デモを行いかねない」と話した。
食堂、喫茶店、カフェテリア、ビアホールなどの娯楽施設でタバコ類の使用を禁止する法律が7月19日から施行される。これによって国内の200万人以上がデメリットを被ると主張するアーオール会長は、スペインと同様のやり方を推奨している。アーオール会長は、この法律を現在の内容のまま実行に移せば、関連業界に従事する人々がいつか抗議に殺到するであろうこと、また法律を守ろうとすれば客との間にも問題が生じるであろうことを訴えた。市場が深刻な不景気であることにも触れ、下記のように話した。
「禁煙法は最悪のタイミングで施行される。経営者たちは店をつぶさないために自分だけでなく妻や子供たちの名義で借金をするまでになっている。禁煙は大きなショッピングセンターで適用され、売上が落ちた。だがそういった店は規模が大きい店は、飲食店だけで成り立っているわけではない。他の多くの店舗があるからやっていける。しかし一般の飲食店、喫茶店は今回の法律でつぶされてしまう」
トルコにとって観光業のライバルであるスペインを例に挙げ推奨するアーオール会長は「スペインのやり方をトルコでも採用すべきだ。スペインでも喫煙は制限されているが、タバコを吸える場所と吸えない場所が両方設けられている。喫煙者は喫煙スペースへ、非喫煙者は禁煙スペースに座るようになっている」と話した。
■200万人に影響
アーオール会長は、トルコの喫茶店、食堂、カフェテリア、ビアホール、バーなどを数え上げると約40万の経営者がいると言い「雇われて働いている従業員も含めると少なくとも200万人に達する。これらの人々の仕事が今回の法律によって半分以下になるだろう。従業員は職を失い、経営者は店をたたむことになる。200万の人が影響を受けるのだ」と話した。
■経営者に支援を
また、アーオール会長は不景気を理由に法律の適用を一年から一年半延期することを訴えた。「この提案について申し入れをしなかったところ、門をたたかなかったところは残っていない。しかし成果は得られなかった。法律は施行されるだろうが、人々が不利益を被らないようにすることが必要だ。影響を受ける経営者たちに対し、融資や、その他の経済的な配慮がなされる必要がある。我々は非常に深刻な状況に陥っている」
■適用範囲
第4207番「タバコ類の悪影響予防に関する法律」が改定されたことにより、公共の建物の内部、廊下を含む全ての教育、健康、生産、商業、社会、文化、スポーツの目的で民間が所有する建物、タクシーを含む陸上、鉄道、海上、航空における輸送機関、就学前の教育機関、塾、私立教育を含む小中学校、文化社会サービスのための建物におけるタバコの禁止が昨年の5月19日から施行された。同様に食堂、喫茶店、カフェテリア、ビアホールなどの施設の禁煙も2009年7月19日から適用される予定だ。これによって、これらの場所でタバコ類を使用することは全て違法となる。タバコが吸える喫煙者専用のバー、レストラン、カフェなどは認められず、喫煙者のためのスペースを設置することも認められない。7月19日以降規制されている場所で喫煙した者は、軽犯罪法第39条に基づきもっとも近い場所にある警察によって69リラの罰金が課される。
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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:16906 )