「ヘジャーブの殉教者」の葬送の儀式、テヘランで行われる
2009年07月11日付 Iran 紙


【政治部】昨日テヘラン市民は、金曜礼拝終了後、「ヘジャーブの殉教者」との異名をもつマルワ・アッシャラビーニーさんをかたどった模造の遺体を送葬する儀式に参列し、彼女ならびにイスラームのヘジャーブの神聖さを讃えた。

 参列者たちは、マルワ・アッシャラビーニーさんの棺を運びながら、「おお、殉教せし我が姉妹よ、汝の殉教は祝福されし。汝の清き血に誓い、汝の歩みし道はつづく。イスラエルに死を、アメリカに死を」のシュプレヒコールを上げながら、ヘジャーブを身につけたエジプト人女性がドイツの裁判所で非業の殉教を遂げたことへの怒りを顕わにした。

 シャラビーニーさん葬送の儀式は、金曜礼拝が行われたテヘラン大学で始まり、数名の女性礼拝者が棺を担ぎながら、パレスチナ広場まで行進した。

 この儀式では、数名のムスリム姉妹が参列者を前に演説を行い、西洋の人権団体が事件に対して沈黙を守っていることを非難、ムスリム女性が殺害された今回の事件をきちんとフォローするよう求めた。演説者の一人は、「もし殺害犯がエジプト人で、殺害されたのがドイツ人だったならば、果たして西洋諸国は同じような反応を見せたであろうか。われわれムスリム女性は沈黙することなく、今回の人種主義的・反宗教的犯罪に対して世界が覚醒することを求める」と声を上げた。

 また別の演説者は、西洋のメディアを批判して、「ある女性〔=ネダー・アーガーソルターンさんのこと〕がテヘランの暴徒たちによるデモの最中、路地で不審な死を遂げると、西洋のメディアは各社ともこぞって何度も〔彼女の死の様子を写した〕ビデオ映像を流した。ところが、事件の起きた裁判所では監視カメラで録画が行われている〔はず〕にもかかわらず、エジプト人ムスリム女性殺害の模様については、一枚の写真も公開されていない」と指摘した。

 このムスリム女性は、人権を声高に主張する人々が今回の抑圧行為に対して沈黙しているのは、彼らがイスラームを敵視しているために他ならないと指摘した上で、「ヘジャーブは、西洋の人種主義的思考に対する闘争のシンボルだ」と宣言した。

 テヘランで行われた「ヘジャーブの殉教者」葬送の儀式の最後には、次のような声明文が読み上げられた。「ロクサーナ・サーベリー裁判のときはなにかと騒いでは、『母親たちの心を傷つけている』などと言っていたあなた方は、なぜ今回沈黙をするのか。みながみな真実に対して目をつむり、国際機関も抑圧主義諸国やシオニスト・ロビーの影響下にある中で、われわれは自らの訴えをどの国際裁判所に持って行けばよいというのか」。

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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:16943 )