2009~2012年に実施される政府の新ヘーゼルナッツ戦略プランを発表するため、5人の大臣がメディアの前に並んだ。計画の詳細を、メフディ・エケル農相が説明した。
禁止されているにも関わらずヘーゼルナッツを生産している無許可の23万6千ドヌム(約217平方キロメートル)の作付けが制限される。政府はもはやヘーゼルナッツを買い上げず、許可されている生産者には1アールにつき150トルコリラ(約9200円)の支援金が与えられる。無許可の農地における生産は3年以内に完全に禁止される見通しだ。
政府は、ヘーゼルナッツの過度過剰を防ぐため、一連の徹底的な政策を決定した。この決定によると、無許可の農地におけるヘーゼルナッツの生産は3年以内に禁止される見通しである。この期間に既に栽培されている(ヘーゼルナッツが実る)ハシバミの木は伐採される。23万6千ヘクタールの無許可の農地で生産している8万6千の栽培者に対し、樹木の伐採のために3年間で1アールにつき600トルコリラ(約3万7000円)の支援金が支払われる。
この支援金のうち300トルコリラ(約1万4000円)は、1年目についてはハシバミの伐採とほかの作物を栽培する支援として支払われる。2年目及び3年目は150トルコリラ(約9200円)ずつ、代替作物の支援金として支給される。無許可の農地で栽培している農家に対して3年間で26億ドル (約2440億円)が支援金として支払われることになる。3年ののちには無許可の農地における栽培は終わる見込みである。それに代わり、より大きな収益をもたらすほかの作物を栽培することになる。
政府は以後、農産物公社(TMO)及びヘーゼルナッツ販売促進連合(Fiskobirlik)を通して買い上げることはない。そのかわりに許可されている農地で生産している農家には1アールにつき150トルコリラを生産支援として支給する。40万6千ヘクタールの許可された農地で栽培している生産者には1アールにつき150トルコリラ、合計するとおよそ18億リラ(約1700億円)が支給されることになる。生産者はヘーゼルナッツを自由に市場で売ることが保障される。政府は買い付けをやめ、市場から撤退する。政府が2009年から2012年にかけて進める新しいヘーゼルナッツ政策は、閣議のあとカメラの前に立った5人の大臣によって明らかにされた。
閣議にはアリ・ババジャン副首相、ジェヴデト・ユルマズ国務大臣、メフメト・シムシェク財務大臣、ニハト・エルギュン通商産業大臣にメフディ・エケル農業村務大臣が加わり、新たな政策がエケル農相によって発表された。エケル大臣はトルコ政府が買い取り支援を行ったため、年とともに異常に生産が広がったことを指摘し、禁止されているにも関わらず23万6千ドヌムに及ぶ無許可の農地での生産が行われていることを強調した。政府は、今後、これを許さないこと、現存する無許可の生産を中止し、他の作物に移行させることも明らかにした。
エケル大臣は、現在TMOには53万5千トンのヘーゼルナッツの在庫があることと述べ、今後事務所による買い上げ予定がないことを宣告した。大臣は政府が買い取り支援を行ったため、年間の損失が平均して10億トルコリラ(約615億)に達していることを明らかにした。そして、TMOの在庫のヘーゼルナッツは、価格暴落を防ぐため市場では販売されず、在庫は油として利用される予定であると述べた。
エケル大臣は政策の目的は生産者を守ることだと強調した上で、無許可の生産者には他の作物を示し、すべての県でヘーゼルナッツの代わりとなる作物の検討が行われたと説明した。エケル大臣はヘーゼルナッツ政策の実行によりすべての人が得をすると語り、「不正な競争は防がれ、本物のヘーゼルナッツ農家を守ることになるだろう。需要と供給のバランスが保たれ、物価は自由な市場で決まることになる」と話した。エケル大臣は今年の生産高が50万トンであると見込まれるために特に問題はおこらないと説明した。
1983年に制定された法律第2844号で、傾斜の緩い土地及び西黒海地方ではハシバミの植樹が禁止されている。しかし法律は実効性をもたなかったため、当時40万ヘクタールであったヘーゼルナッツの生産地は現在64万2千ヘクタールに達している。
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( 翻訳者:高岡望結 )
( 記事ID:16948 )