■ エジプト国内でテロ細胞を摘発
■ パレスチナ人に率いられた25名にゼイトゥーンの宝石商を殺害した容疑
■ スエズ運河を航行する船舶と石油パイプラインを爆破目的で下見
2009年07月10日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【カイロ:アフマド・ムーサー】
内務省所属の治安機関が新たなテロ細胞を摘発した。メンバー25名は、タクフィール〔注:背教宣告をすること〕とジハードを信奉するパレスチナ人、ターミル・ムハンマド・ムーサーなる人物に率いられていたという。
この細胞が昨年、店主ほか四人が犠牲となったゼイトゥーン地区での宝石店襲撃事件の背後にいたことも明らかになったが、これはテロ活動資金を調達すべく行われた犯罪であり、この他にも薬局への強盗、警官からの武器奪取も企てていた。また、レーザープリンターを用いての紙幣偽造も試みたが、これは失敗におわった。
当局筋が明らかにした所によれば、治安機関はテロ作戦を未然に防ぐことに成功したという。この犯罪細胞のメンバーが立案した作戦は、遠隔操作で爆破させたり、自動車に爆弾を仕掛けたりといった、取締りが困難な高度な手口を用いるもので、メンバーの自白によれば、ターミル・ムーサーの指揮の下、アル=カーイダ組織と思想面、運動面でつながっているパレスチナの組織「イスラーム軍」との連絡チャンネルも開いていたという。
また、メンバーを一部はエジプト国内、また別の一部はガザ地区に潜入させ、パレスチナでの「ジハード」と彼らが考えている行動を支援するために、エジプト領内で作戦を実行するための資金を入手させていたこともわかった。またエジプトで作戦を遂行するにあたって、国外のアル=カーイダ組織幹部と連絡が取られ、スエズ運河を航行する外国船と石油パイプラインの下見が、爆破目的で行われていた。
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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:16961 )