選挙前にトルコ人を「悪の素材」と発言していたブルガリアの新リーダー、ボリソフ氏は、有名な彫刻家でトルコ系のラシドフ氏を大臣に任命する。
「欧州発展のためのブルガリア市民」(GERB)党は、7月5日にブルガリアで行われた総選挙で勝利した。ボイコ・ボリソフ党首は、昨日(7月16日)ゲオルギ・パルヴァノフ大統領から組閣を委託され、文化大臣にはトルコ系の彫刻家であるヴェジディ・ラシドフ氏を据える予定だ。ボリソフ氏は、選挙前に行ったスピーチで、トルコ人が「悪の素材」と発言している。
選挙で定数240のうち、116の議席を獲得したGERB党首のボリソフ氏は、議会における右派政党の協力を取り付けたうえで、連立ではなく、少数派で組閣する予定であると発表した。ボリソフ氏は、少数派政権を保持するため、現在連立関係にあるブルガリア社会党(BSP)や、党員の大多数をトルコ系が占める「正義と自由の行動」(HÖH)党以外の全ての野党に、同意を求める草案を提出した。首都ソフィアの現市長であるボリソフ氏は、閣僚に迎える予定のメンバーの名前を一部明らかにした。そこで彼はヴェジディ・ラシドフ氏を文化大臣に任命する予定だと語ったのだ。
ボリソフ氏は、過去に度々ブルガリアに暮らすトルコ人や「正義と自由の行動」(HÖH)党を標的とした発言を行っている。今年の2月にもイギリスで行った講演で、ブルガリアの一番大きな問題は、国内にいるトルコ人、ジプシーと年金生活者たちで、彼らは「悪の素材」と語っている。昨年の11月には、トルコ系の人々の名前を変えさせ、トルコに強制移住させるべきだと主張していた。
■「正義と自由の行動」(HÖH)党に対しては
いっぽう「欧州発展のためのブルガリア市民」(GERB)党の国会議員に選ばれたヴェジディ・ラシドフ氏は、先週月曜日(7月13日)のテレビ番組内でのインタビューで、HÖHを、ブルガリア在住のトルコ人を圧迫していると非難している。ラシドフ氏は、「HÖHのアフメト・ドアン党首の会社によるカルテルの構造がブルガリアのトルコ系の人々を圧迫している」と語り、文化大臣の職務は、「選良の、真のブルガリア文化を支えることだ」と語った。
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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:16971 )