イラン・ホドロウ社、株式配当金の支払いを停止
2009年07月08日付 E'temad-e Melli 紙

イラン・ホドロウ(イラン自動車)社は自社の株主に1387年(西暦2008年)会計年度の配当は行わないとの意向を示した。

 ニュースサイト「アレフ」が報じたところでは、会計検査院に対してイラン・ホドロウ社が提出した状況報告書によると、株主に分配が可能となる1387年度(年度末はエスファンド月30日〔西暦2009年3月20日〕)の利潤は、ゼロになる見込みだという。

 昨年エスファンド月11日(西暦2009年3月1日)、イラン・ホドロウ社は株式取引所に提出した報告書のなかで、61万6千台の自動車生産によって一株あたり518リヤール〔約5円〕の配当を株主に支払うとの予測を示していた。

 同社が発表した「9ヶ月レポート」でも、昨年初めの9ヶ月間で40万9千台を生産し、38万4千台を売り上げたことによって、同社は一株あたりの税引き後の実質配当金として322リヤールを確保していることが示されていた。

 さらに世界市場から同社が輸入していた原材料の価格が急激に下落したことから、87年度に支払いが可能な一株あたりの配当金は予測していた518リヤールよりも多くなるだろうとの予測も立てられていた。

 イラン・ホドロウ社の最大の株主は政府系機関「イラン産業発展革新機構」であり、その他30万の株主が同社の株を保有している。

 イラン・ホドロウ社財務担当副社長のザーレネジャード氏は「アレフ」記者との会見の中で、昨年度のイラン・ホドロウ社の株式配当金をゼロにした理由については明言を避け、7月22日に開催される株主総会まで、このことに関する発表を見送っている。

〔中略〕

 何年か前に、自動車メーカー世界ランキングの中でイラン・ホドロウ社のランクがワンランク落ちて19位から20位に、SAIPA社〔※Societe Annonyme Iranienne de Production Automobile イラン大手自動車メーカー〕が5ランク落ちて21位から26位になったことがあった。このランキングによると、米ゼネラル・モーターズが909万7千台、トヨタが733万8千台、フォードが649万7千台、ルノー日産が611万台の自動車を生産し、2005年度の世界の自動車メーカーの上位を占めていた。

 もちろん、イラン自動車メーカー2社のクオリティはいまだ〔世界の〕主要自動車メーカーに対して差を付けられてはいるものの、SAIPA社は年間18%、イラン・ホドロウ社は10%の利益率をたたき出し、2005年度世界で最も高収益の自動車メーカーとして名を馳せたことも事実だ。

 この統計はまた、最近のランキングにおいて中国やインドの自動車メーカーがランクを上げてきていることも示していた。実際、イランの自動車メーカーも成長しているにもかかわらず、中国やインドの自動車メーカーがランキングでのイランの地位を奪い、イラン・ホドロウ社はワンランク落ちて19位から20位に、SAIPA社は5ランク落ちて21位から26位になったのである。当時SAIPA社は8万1千台、イラン・ホドロウ社も10万3千台の増産を遂げていた。

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( 翻訳者:小野彩 )
( 記事ID:17017 )