「ドイツ政府はムスリム女性殺害に笑みを浮かべている」:アフマディーネジャード、欧米を強く非難
2009年07月14日付 Iran 紙
【政治部】イラン・イスラーム共和国大統領は、先週ドイツの裁判所でヘジャーブを着用したムスリム女性マルワ・アッシャラビーニーさんが殉教を遂げるという遺憾な事件が発生したことに触れた上で、人権に対する西洋の矛盾したスタンスを批判して、「この遺憾な事件は、ドイツの司法機関の腐敗ぶりと国連の悪名高さを証明するものである」と明言した。
マフムード・アフマディーネジャード大統領は日曜日の午後の閣議の始めに、この残念な事件は少数派の人々を威嚇するために起こされたものだとの見方を示した上で、「この問題について、裁判官、陪審員、そしてドイツ政府はきちんと説明をするべきだ」と述べた。
同大統領は、ドイツにおける市民の権利の侵害を非難した上で、さらに以下のように力説した。「ドイツや大部分の西洋諸国がこの事件に対してとった態度は、ガザの罪なき人々の殺戮に対してとった態度とほとんど同じだ。彼らはパレスチナの人々が殺戮されているのを座視し、最後にはパレスチナの人々を非難したのだ」。
(中略)
大統領は様々な場面で見られる西洋、特にヨーロッパ諸国の人権擁護における矛盾した対応について、遺憾の意を表明した上で、はっきりとした口調で次のように指摘した。「一部の人々がテヘランで計画的かつ怪しげな行動を起こし、通りになだれ込んでは、公共物に放火するといった事件が起きると、きまって人権を主張する輩が姿を現すものだが、その一方で一人の無実の女性がドイツの裁判所で野蛮にもばらばらに切り刻まれても、誰からも〔抗議の〕声が上らないとはどういうことか!?」。
大統領はさらに、西洋諸国が自国の治安機関の力を〔誇らしげに〕主張していることに言及し、次のように強調した。「このような主張とは逆に、一人の人間が法廷の中に現れ、無実の女性をナイフで一突きどころか、18回もめった刺しし、あろうことか裁判官や陪審員、警察官らの目の前で殉教せしめる、という事件をわれわれは目の当たりにした。この事件は予め仕組まれていたという以外に、果たして辻褄の合う説明はありうるだろうか?」
(中略)
大統領は続けて、安保理でドイツが非難されるよう求めると述べ、「我々は、安保理がドイツを非難し、ドイツに制裁を加えることを望む。〔‥‥〕」と語り、さらに「今日、ドイツ政府はまるで奴隷所有者のような振る舞いをしている。この重大な犯罪行為に笑みを浮かべるばかりで、遺憾の意を表明することすらしていない!」と断じた。
(中略)
大統領はまた、より重要なのはドイツ市民が置かれている状況についても考えることだと述べ、「この問題は、ドイツのこれまでの政権が過去60年間代わる代わる自国民を侮り、シオニストの利益のために歩み続けてきたということを再び示した」と指摘した。
〔後略〕
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( 翻訳者:森田沙里 )
( 記事ID:17021 )