ハータミー、逮捕者家族と会見:国民投票の必要性を強調
2009年07月21日付 E'temad-e Melli 紙

選挙後の騒乱に伴い逮捕された人々の家族らが、日曜日午後、「闘う宗教指導者会議」のメンバーらと同会議事務所で会見し、逮捕者らの状況について報告、家族の人々の〔面会・釈放の〕要求に対して〔当局から〕返答がないことを訴えた。

 「闘う宗教指導者会議」のメンバーらの出席のもと開かれたこの会見で、最初に同会議の実行担当書記であるマジード・アンサーリー氏は、逮捕者ら(その多くが体制に奉仕してきた著名人たちだ)の家族が、自らの味わっている艱難辛苦をじっと堪え忍んでいることに称賛のことばを向けた。

 この会見の別の場面で、一部の家族らは逮捕が真夜中に力づくで威嚇しながら、倫理的・宗教的規範を無視して行われたことや、司法・治安当局が説明責任を果たそうとしていないこと、逮捕・投獄の際の手続きなど、逮捕された者たちが今どこにいて、どのような状況に置かれているのかについてまったく知らされておらず、途方に暮れていること、及び〔同問題について〕シーア派の宗教的権威たちと面会したことなどについて説明を行った。

 また一部の家族らは、当局者らが彼らに対して敬意に欠けた不適切な対応を取っていることを指摘し、このような対応はイスラーム共和国体制の名に相応しいものとは言えないと述べた。

 家族らはその一方で、「たとえ逮捕者らが置かれている状況はわれわれにとって特別の重要性を有しているとしても、また逮捕者の権利について調査を行い、可能な限り速やかに彼らを釈放するよう、われわれはさまざまな機関やウラマー及び偉大なる宗教的権威たちすべてに対して求めてはいるものの、われわれが何よりもまず重視し願っているのは、先の選挙で投じられた人々の票の行方についてきちんと調査し、それを〔不正から〕守ることであり、そのためならば現在の状況を耐え忍ぶ覚悟はできている」と強調した。

 この会見において、セイエド・ムハンマド・ハータミー氏も、優れた人物でありながらも逮捕されてしまった人々とその家族らに同情と連帯の意志を示した上で、いまや倫理と正義が踏みにじられているとして、遺憾の意を表明した。

 ハータミー氏は先のテヘラン金曜礼拝での演説でアーヤトッラー・ハーシェミー=ラフサンジャーニーが行った発言を善意と共感に満ちたものだとして称賛した上で、発言の中で同氏が求めたことを検討し実行に移すことが、現在の危機的状況を脱するためには最低限必要であるとの認識を示した。

 ハータミー氏は人々の信頼が大きく傷つけられ、何百万人ものイラン人の信頼が失われてしまったことに注意を向け、憲法にも明記されている唯一の解決方法は、国民投票を実施し、体制に対する人々の信頼を回復することだと付け加えた。

 ハータミー氏は最後に、可能な限り速やかに逮捕者らが家族と社会の元に帰ることができるようにすることが望ましいと述べた上で、選挙後に生じた問題によって、体制が掲げる「共和制」と「イスラーム性」に傷が付いてしまったと指摘した。

〔後略〕

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( 翻訳者:小澤真理 )
( 記事ID:17049 )