国際通貨基金(IMF)が借入予約(スタンバイ)のために新しい対策を要求したことを受け、経済政策担当部局は兵役金納政策の導入も考えたが、国防省とトルコ軍が反対したため、この対策案は宙に浮いたままである。
兵役金納政策に向けた法整備は、IMFとの借入予約(スタンバイ)協定を結ぶための「対策パッケージ」案作成中に話に上がったことが明らかとなった。しかし、国防省とトルコ軍が反対したため、宙に浮いたままである。IMFは、借入予約協定のためにトルコに2009年、2010年、2011年の追加対策案の作成を要求した。この対策案の規模は約5千億リラになると予想されている。経済政策担当部局は、IMFが要求した追加対策要求を受け入れ、いくつもの選択肢を準備した。
■25億リラの歳入
経済政策担当部局が取り組んでいる37項目から成る対策パッケージが完成したら、IMFをトルコに招待する予定だ。同部局が取り組んでいる対策パッケージには、兵役金納政策も含まれている。同部局の試算では、兵役金納政策が実現すれば、今年度は8億5千万リラ(544億円)、2010年度には17億リラ(1088億円)の歳入が見込まれていた。経済政策担当部局により、IMFのために作成された対策パッケージの枠組みで考慮された兵役金納政策は、国防省とトルコ軍が反対したことにより、実現不可能な調整案となった。経済政策担当部局は、国防省とトルコ軍に打診したが、きっぱりと反対されたため、同案が国民の耳に入ることもなかったと述べた。
■IMFのためイスタンブルに1万5千人来訪
IMFと世界銀行の2009年総会が、10月6日7日にトルコがホストとなりイスタンブルで開催される。9月28日の準備総会で始まる年次総会は、世界各国から約1万5千人が参加し、IMFと世界銀行の幹部や政府代表に加え、市民団体や民間企業の代表者も参加する。
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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:17186 )