キプロス島にある各大学の定員数を合わせると1万6000人になるが、そこにわずか4000人の学生しか振り分けられなかった。タラート北キプロス・トルコ共和国大統領と会談したケマル・ドゥリュスト国民教育相は、各大学の学長を会議に緊急招集した。
北キプロス・トルコ共和国では、大学の経済効果が年間6億5000トルコリラ(409億5000万円)にも上るため、学生選抜試験(ÖSS)の振り分け結果は衝撃的なものとなった。北キプロス・トルコ共和国内の大学の総定員数は1万6450人であるが、実際の志望学生数は4270人であり、目論見が外れた格好となった。
北キプロス・トルコ共和国メフメト・アリ・タラット大統領、デルヴィシュ・エロウル首相、トルコ共和国のシャキル・ファクル・ニコシア大使、さらにケマル・ドゥリュスト国民教育相が、この件について緊急会合を開いた。会合では、欠員補充の際、どのようにして定員を埋められるか、なぜ定員割れをしたかが議論された。トルコ共和国出身の学生が、北キプロスの大学に行くよう指導することについても、ファクル大使とも協議された。
■「この状況は大惨事」
タラット大統領との話し合いの後、ドゥリュスト国民教育相は、大学学長らを同省での会議に招集した。
ミッリエト紙の取材に対しドゥリュスト教育相は、トルコからの学生数を増やす必要があると述べ、「トルコ人の学生に、北キプロスの大学を志望してほしい。後悔はさせません。北キプロスの大学では、平穏で、安全な環境の下、教育を受けることができます。このことを約束します」と述べた。ドゥリュスト大臣は、大学は「必要不可欠」な存在であり、国内での社会的、文化的、経済的発展のための大きな役割を担っていると述べた。
大学でいくつかの改革が行われるとしたドゥリュスト教育相は、省としても迅速にアンカラにある各機関と協議をすると述べた。ドゥリュスト国民教育相は、大学の改革についての発表はせず、「この先、改革を目にすることになる」と述べた。
高等教育監査・認定・調整機構 (YÖDAK) ハサン・アリ・ブチャク会長も、志望学生数の不足を「大惨事」とした。
ブチャク会長は、トルコで起きた経済危機と新設の私立大学が、北キプロスの大学の志望数に影響したのではないかと主張した。
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( 翻訳者:三村麻衣 )
( 記事ID:17237 )