ギリシャの首都アテネの東に位置するグランマティコ、ヴァルナヴァ、カレツジ、マラトンの住宅地で燃え続けている火事は、激しい風により鎮火できずにいる。火事で一部の家屋が被害を受けた。
アテネの東部で21日の夜に発生し22日の朝、激しい風により住宅地の中へ拡大する形で、12平方キロメートルの地域に広がった火事を消すために、数多くの飛行機、ヘリコプター、消防車が消火作業に投入された。家々を(火事から)守ろうとする住民も、手にバケツやホースを持って作業を手伝った。風により火事は広範囲に広がる一方、東アティカ地域では非常事態宣言が出された。
火事を食い止めるために、53台の消防車、160人の消防士、12機の消防飛行機、5機のヘリコプターとともに、自治体とギリシャ軍からの30両以上の戦車と作業車が消火活動を行っている。ギリシャ軍から30台の消防車と数多くの兵士も(被災)地域での作業を支援している。
この間、コスタス・カラマンリス首相は消防署を訪れ、火事に関連する報告を受けた。カラマンリス首相は、地図とコンピュータを使った説明をうけ、火災地域を確認した。同首相は、「消防署とボランティアの市民は大変困難な作業を成し遂げようと努力している」と述べた。同首相は、「気象条件が(消火)作業を困難にしていること」とのべ、「最優先させることは、人命と財産を失わせないことである」と語った。野党第一党であるPASOK(全ギリシャ社会主義運動)のヨルゴ・パパンドレウ党首は、火災地域へ行き、消火活動を現場で調査した。
「今晩(22日)の方がより大変になる」ことを明らかにした内務省は、火災地域の(気象)条件が「大変厳しい」ものであるとの認識を示した。同省は、「常に変化する風向きにも関わらず、最大限の努力を払っている」とした。アテネ消防署本部のヨルゴス・カパキス報道官も、「大変難しい火事と向き合っており、激しい風と住宅地と森林の入り混じった地域の作業はとても難しい」と語った。
ギリシャ参謀本部も火事の危険が迫るヴァルナバ陸軍基地にある二つの武器システムをカパンドリティへ移送したことを明らかにした。火事が差し迫っているヴァルナバにある陸軍基地には、対空ミサイルの部隊もあるという。参謀本部は、陸軍の各部隊へ火事に関連して警戒体制に入ったと通告した。この間、軍所有の燃料貯蔵庫でも然るべき対策が取られたと説明された。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:17258 )