「ボスフォラス海峡第三架橋は、森林破壊をひき起こす」―専門家
2009年08月24日付 Radikal 紙

イスタンブルに建設が計画されているボスフォラス海峡第三架橋の議論に対し、環境森林大臣のヴェイセル・エルオール氏は、「森林、環境あるいは河川流域に害を及ぼすといった問題はありません」と付け加えるとすぐさま反発の声があがった。

林業技術者協会イスタンブル支局長ベシム・セルトク氏は、「エルオール大臣は、何を根拠に『環境に害は与えない』と言っているのか理解できません。第三架橋の経路がどこを通ろうが、森林に害を及ぼします。大体の計算で、5千ヘクタールの森林が被害を受けます」と話した。

エルオール大臣は一昨日の夕方に記者達の質問に答え、第三架橋に関しては「森林、環境、あるいは河川流域に害を及ぼすといった問題はありません。運輸大臣と個人的に面会しました。ご存知の通り、私は以前イスタンブル水道局(İSKİ)に勤めていました。環境に対して敏感です。(架橋が)森林、環境、河川流域に害を及ぼすといった状況はありません」と述べた。

イスタンブル工科大学環境工学科の創設者の一人であり、一時期イスタンブル水道局と国家水道総局(DSİ)の局長も務めたエルオール氏のこの発言に対し、林業技術者協会イスタンブル支局長ベシム・セルトク氏から反応があった:

「我々としては、この経路の議論には根拠がないと考えています。なぜなら、実際3つの異なる経路があるからです。海峡を3つの異なる地点で通過しますが、橋の通過から少なくとも8~10キロメートル過ぎたところで(3案とも)同じ通路となります。どの地点を通ろうと、環境的な影響は出ます。」

セルトク氏は、第三架橋の経路が北の森林帯を通らざるをえないとし、「正しい経路はありますか?」という質問に対し以下のように答えた:

「イスタンブルにほんの1メートルでも、新しい道をつくる必要ありません。この主張は我々が言っていることではありません。カーディル・トプバシュ市長が賛同した10万分の1の都市計画がそう示しているのです。橋のバイパスや連絡道がイズミットからクルクラレリまで続くという仮定で、協会として概算を行い、5千ヘクタールの森林地帯に害を及ぼすと算定しました。150キロメートルの直線距離で計算し、この距離の半分が森林地帯であるという仮定でこの(経路の)範囲を試算しました。」

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( 翻訳者:白石百合子 )
( 記事ID:17275 )