アルメニアとの関係正常化へ大きな一歩―2つの協定に向け合意
2009年08月31日付 Hurriyet 紙

トルコとアルメニアは、スイスの仲介により仮調印がなされた「外交関係樹立に関する協定書」と「2国間関係発展のための協定」について、国内での協議を開始することで合意した。

トルコは、欧州連合(EU)やアメリカとの会談で最大の障害のひとつとなっているアルメニアとの関係改善問題を、解決に向け前進させた。トルコは、スイスの仲介により、現在、外交が完全に閉ざされているアルメニアとの「外交関係樹立」と「2国間関係発展」に関する協約の調印にむけ、一歩を踏み出した。トルコ・アルメニアの国境は現在は閉ざされている。2国間の関係に最も影響を与えている重要な問題はナゴルノ・カラバフ問題と「虐殺」疑惑だ。アルメニアは、1915年オスマン政府によって行われた強制移住を「虐殺」だったとトルコが認めることを求めている。

■ 両者の議会の承認が必要

現在、ビザとパスポートの手続きをスイスを通して行っているトルコ、アルメニア両国の政治的協議は、今後、6週間以内に開始される予定。6週間後にはトルコとアルメニアの間で簡単な事案に関する外交関係が公式に始まる。しかし、両国間の外交関係の開始にはトルコとアルメニア両者の議会の承認が必要となる。

■トルコ・アルメニア・スイスによる共同声明

トルコ・アルメニア・スイスによる共同声明の文言は以下のとおり。
「トルコ共和国とアルメニア共和国は、スイスの仲介によってなされた尽力により仮調印された『外交関係樹立に関する協定書』と『2国間関係発展めの協定』に関して国内での協議を開始することで合意した。
 この2つの協定書は、両国の関係を、適当な期間内に正常化させるたための骨組みを提示するものである。両国での政治的協議は6週間以内に完了し、これに続いて2つの協定書が調印され、両国の議会に提出される。トルコ、アルメニア両国は、それぞれの憲法や諸法の手続きに沿った形での承認手続きが適切な期間内に実現するよう、尽力する。
 両国間の国交正常化は地域の平和と安定に貢献するものである。トルコ共和国とアルメニア共和国は、引き続きスイスの支援を受け、今後、ともに努力することをここに決意する。」

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( 翻訳者:萩原絵理香 )
( 記事ID:17331 )