アッバース大統領「イスラエル首相との会談は入植活動の停止が条件」
2009年09月06日付 al-Hayat 紙

■ アッバース大統領、「入植活動の急速化が続くならばネタニヤフ首相との会談は無駄である」

2009年09月06日付アル=ハヤート紙(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)

【カイロ:ジーハーン・アル=フサイニー(本紙)】

 パレスチナのマフムード・アッバース大統領は、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との会談開催の条件は、ロードマップ案に従って入植地建設停止の義務を順守することであると述べた。また、パレスチナ諸派の対話の再開時期についてアッバース大統領は、この1週間以内にエジプトが示す予定の諸提案に対する各当事者の返答をエジプト側が受け取った後に決定されると述べた。アッバース大統領は昨日、カイロでのエジプトのホスニー・ムバーラク大統領との会談後の記者会見で、「政治プロセスや、入植活動に関するアメリカとイスラエルの協議について議論し、パレスチナ内部和解とそれにおけるエジプトの役割について話し合った」と述べ、ムバーラク大統領に対しカタール、リビア、スペイン、フランス訪問の成果を報告したと述べた。

 イスラエル側が入植計画をあくまで継続した場合にイスラエル側との会談を行う可能性についての質問に対して、アッバース大統領は、「入植活動の停止は必須だ。必須というのは、我々がこれを条件にしたということではない。我々がこれを条件としたのではなく、ロードマップ案においてそのように謳われているのだ。同案に立ち返れば、パレスチナ側の義務、イスラエル側の義務、さらにアラブ諸国の義務、中東和平カルテット(アメリカ、ロシア、EU、国連)の義務というものが存在することが分かるだろう」と述べ、「イスラエルに課せられた義務の筆頭に、未だに履行されていないが、自然増分も含めた入植活動の完全な停止がある。イスラエルは現在、物事を先送りにして義務から逃れたがっており、60%や70%の話でお茶を濁し、建設中の住宅があるなどと言いたがるのだ。それは我々の問題ではない。イスラエルに求められるのは入植活動の停止であり、しかる後に最終地位交渉を、(イスラエル前首相のエフード)オルメルト政権と交渉を終えている地点から開始する」と付け加えた。

 また、国連総会の合間にアメリカの後押しによるイスラエル首相との会談の機会を設けるようパレスチナ側に圧力が加えられているとの報道については、「会談の話が取り沙汰されているが、我々の方が尋ねたい。一体どんな前提の上にそのような会談が行われるのか、それは何故なのか、その後には何があるのか、と。会談のための会談だとすれば、そんなものは不可能だ。入植活動やその他の諸問題に関して明確なヴィジョンを形成するための会談ならば、我々の側にそれを断る理由はない」と述べた。

(後略)

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( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:17459 )