国内の乳製品消費量激減:関係者が明かす
2009年09月21日付 Jam-e Jam 紙

【経済部】今年の乳製品消費量が、昨年の同じ時期に比べて約20%減少していることが分かった。

 食品業界団体会長のマフムード・ナジャフィー博士は、イラン学生通信とのインタビューの中で、「乳製品消費の減少傾向が続いている現状は、今日の乳製品業界が抱える最大の問題であり、経済的な不況がこの問題の最大の要因となっている模様だ」と説明した。

 同氏は、最近乳製品業界を悩ませている生乳などの必要原材料費の高騰が、製品価格の持続的な上昇を招いているとし、「このような状況で、国会は物価の安定策へと舵を切り、社会一般も商業省もともに消費価格の上昇を容認しない姿勢を示している。業界は二重の圧力に直面しているのだ」と指摘する。

 ナジャフィー氏は、乳製品、特にチーズと生クリームの消費の減少は火を見るより明らかであると指摘し、乳製品の自家製造・自己消費が業界の直面しているもう一つの問題であるとして、「いかなる方法であれ、国内での乳製品の自家製造・自己消費を禁止する必要がある。人畜共通の病気の蔓延〔の可能性〕を考えるならば、禁止措置は社会の健康衛生に大いに寄与するからだ」と述べた。

 同会長はさらに、「国内では1000万トンの牛乳が生産されているが、そのうち乳製品の製造過程に回るのはのは、わずか450万トンで、残りは自己消費に回っている。この数字は極めて高いものだ。この誤った流れを断ち切るためのしっかりとした対策が取られなければ、我が国の乳製品・畜産業界は深刻な損害を受けるだろう」と注意を促す。

 イラン乳業の代表取締役でもある同氏はまた、「我が国では、牛乳をパック詰めにせずに牛乳の入った樽から直接販売している販売店があるが、そうした販売店を殺菌・滅菌処理された乳製品の直販店へと転換させることが必要だ。殺菌されていない牛乳の方が質が良いという間違った考えは、改められねばならない」と語った。

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( 翻訳者:尾曲李香 )
( 記事ID:17524 )