トルコで鉄道は十分に整備されておらず、一人の乗客は平均1時間45分予定より遅れで旅をしている。
統一交通労働組合(BTS)の「トルコ鉄道本線の遅延報告」によると、「すべての旅客列車が遅れて運行されており、調べられた40の本線の旅客列車の運行ごとの到着場所への平均遅延時間は1時間45分だった」という。
BTSからの書面での報告によると、「労働組合は、報告書作成のため、2009年9月7日-13日の7日間に運行された40の本線の旅客列車が、到着駅にどれほどの遅れで到着するかを確認した」という。それによると、「すべての旅客列車が遅れて運行していた。今回の調査の範囲で調べられた40の本線の旅客列車が、1運行ごとに平均1時間45分遅れて到着していることが確認された」という。この報告書によると、到着駅に最も遅れて着いたワースト10の列車のうち7つが東部や南東部アナトリア地方にむけて運行している旅客列車である。
ワースト1位は、(イスタンブルの)ハイダルパシャ-クルタラン間を運行しているギュネイ特急の平均遅延時間で、遅れは、運転時間である36時間01分の26パーセントにあたる9時間55分にのぼった。アンカラ-ゾングルダク間で運行するカラエルマス特急は平均11分の遅延で、もっとも遅れが少ない列車であった。旅客輸送数では最大のアンカラ-ハイダルパシャ(イスタンブル)-アンカラ間のルートでは、アンカラ-ハイダルパシャ間を運行するボアズィチ特急が、平均遅延時間1時間18分で、一番遅れていた。ファーティフ特急のハイダルパシャ・アンカラ便は平均59分、アンカラ・ハイダルパシャ便は平均48分遅延した。
アンカラ-イズミル-アンカラ間で運行する3つの本線の旅客列車で、最大の平均遅延時間は、2時間1分のバスマネ-アンカラを運行するカレシ特急、最小遅延は1時間6分のアンカラ-バスマネ間を走るイズミル・ブルートレインであった。
■「経営費を増大させる要素のひとつ」
報告では、「遅延は一般的に機関車と貨車に関わる問題、長年新しくされなかった路線で行われている部分的改修の不十分さ、線路が新しくされなかったこと、線路の物資やその他の資材の不足原因だ」と示唆されている。
とられるべき対策についても列挙するこの報告では、「遅れが解消されるためには、長年更新されていない線路を新しくすること、交通量の多いルートにある単線の運営を複線化すること、混雑するルートを電化すること、貨車と機関車の点検や修理で働く熟練した職員の不足を補うこと」が必要であるという。トルコでは鉄道システムが深刻な状況に直面していると述べるこの報告では、「鉄道の路線の95パーセントが単線であり、1万1千キロの線路が機能不全の状態になっている」と主張されている。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:脇西琢己 )
( 記事ID:17551 )