タクスィム広場でのIMFへの抗議運動は、悲劇的な死の舞台となった。心臓発作で病院に搬送されていた55歳のイスハック・カルヴォさんが警察官のバリケードにひっかかったのだ。救急車に運び込まれるのに手間取ったこともあり、カルヴォさんは血管検査・治療(アンギオ)が施されたが、必死の救護もむなしく亡くなった。
絹織物店を営む55歳のイスハック・カルヴォさんは、イスティクラル通り120番地の職場で、12時頃急に具合が悪くなった。従業員らと周りの人々がカルヴォさんを病院へ連れて行くためにナンバープレート34TJR69のタクシーに乗せた。
タクシーの運転手は交通止めになっているイスティクラル通りからタクスィム教育研究病院へ向かおうとした。しかし、IMF・世界銀行への抗議集会をマークしていた警察がタクシーの通行を許可しなかった。これに対して運転手は「カルヴォさんが亡くなったらどうするんだ」と抗議した。このとき近くに、催涙弾の被害を受けた警察官のために呼ばれた救急車が止まっていた。タクシー運転手は50メートル戻り、救急車の近くに寄った。しかし救急車の後ろ扉が開かなかったため、イスハック・カルヴォさんはサイドドアから無理やり乗せられた。カルヴォさんは警察官と一緒にドイツ病院へ運ばれた。心臓発作と診断されたカルヴォさんはすぐに血管検査・治療(アンギオ)が施されたが、医師たちの努力もむなしく亡くなった。
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( 翻訳者:牧史織 )
( 記事ID:17604 )