サッカートルコ・アルメニア戦をブルサで観戦したアルメニア人新聞記者のマルカリャン氏は、「もしトルコが真の友好関係を築きたいのなら、ファーティフ・テリムを我々に与えるべきだ」と述べた。
「ファーティフ・テリムの最後の試合であるということで、選手たちがいい試合をし、少なくとも3対0にはなるだろうと思っていた。(2-0という)結果には満足している…」「国家間の関係は大事だが、真の友好関係を築きたいのなら、テリムを我々に与えるべきだ…」「サッカーには負けた…」「トルコ側の熱狂ぶりを羨ましく思う…」これらのコメントは、一昨日(14日)の国家対抗戦をブルサで観戦したアルメニア人新聞記者らによるものだ。試合後、アルメニア人記者らは試合について、そしてアルメニアとトルコの関係の正常化に向けての努力について次のような評価を語った。
ケトロンテレビの政治番組の責任者であるペトロス・ガザリャン氏は次のように述べた。「世論にさまざまな考えがあることを試合観戦中にも感じた。ある人は国旗を降ろそうとした。何人かはこれを阻止しようとした。試合がエレバンで行われたらまた同じことが起こっていただろう。サッカーでは負けたが、アルメニアとトルコの国民は勝利した。重要なのは、前進が続くことだ。国会がもし協定を承認するのなら、もう障害はない。私たちは、フラント・ディンク氏が亡くなった後トルコ人たちが通りに繰り出したことを、公正発展党(AKP)による組織動員であり、トルコの国際的レベルでのイメージ(創出)のために実施されたと議論した。しかしうしろで政府の意図が働いていたとしても、国民の参加がなかったらこの行動は成り立たなかった、ということを理解した」。
■ この機会を逃すな
AZGデイリー紙のハコプ・チャクジャン氏は次のように述べた。「いつか関係は正常化するだろう。もし今日手に入れたチャンスが手から離れたら、新しいチャンスを手にするのは大変難しい。フラント・ディンク氏の問題で、アルメニア人はトルコに対する敵ではなかった、逆に20万人が『私たち全員がアルメニア人だ』と言いながら歩くのを見て、トルコでこの問題において市民の主導権があると理解した」。
アルメニア革命連盟の報道機関イェルキル・ウィークリー紙の編集主幹ルベン・マルカリャン氏は、次のように述べた。「遅かれ早かれ、この関係は正常化に向けての過程を開始するはずだったし、いいスタートを切った。ジェノサイドが協定で言及されなくても、『歴史的問題の調査を認めたこと』がジェノサイドを連想させる。私たちはこの問題について次のように言える。ジェノサイドは議論の余地のない問題である。20カ国と国際機構はこれを認めた。試合については、唯一、次のように評価できる。もしトルコが真の友好関係を築きたいのならファーティフ・テリムを我々に与えるべきだ」。
■ 友愛を築いた
アルメニアアスパレズ・ジャーナリストクラブ会長のレヴォン・バルセギャン氏は、次のように述べた。「私たちの目標は、最初の30分間ゴールを入れられずにしのぐことだった、しかし叶わなかった。結局、両チームともいい試合をできなかった。スタジアムにいた人びとは極めて普通で、期待していた通りだった。真に勝利したのは友愛だ」。
ユーラシア共同体財団のプロジェクトリーダーのアルタク・シャカリャン氏は、次のように述べた。「どの国でもナショナリストと普通の考えの人とがいる。このような緊張した雰囲気の中で、『アゼルバイジャン国旗は禁止だ、禁止は解除だ』という議論は、試合の前に人びとを緊張させた。トルコ側のサポーターをうらやんでいる。これほど興奮し、情熱的なサポーターはアルメニアにはいない。さらにファーティフ・テリムの最後の試合であるという理由で、少なくとも3点はとられて負けるだろうと言っていた。2-0だったのは喜ばしいことだ」。
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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:17674 )