ベイルートで第16回フランコフォニー・ブックフェア開催
2009年10月28日付 al-Hayat 紙

■ 150人の作家、数え切れないシンポジウム…そして止まない混乱

2009年10月28日アル=ハヤート紙(イギリス)HP1面

【ベイルート:エリー・ハーシム】

 レバノンは最近、この国の人々の首を絞めつける困難な政治状況の貝殻から抜け出す絶好の機会に恵まれている。ベイルートは「2009年の世界の本の中心都市」を宣言した後、フランス語圏競技大会の開催地となり、同じくフランコフォニー路線に基づいて、第16回フランス語圏ブックフェアが幕を開けた。このフックフェアはその名を「フランス語と音楽で読もう」から「フランコフォニー書籍サロン」に変え、11月1日まで「ビヤール」で開催される。名前の変更に特別な理由はないが、ただ関係者は「書籍サロン」というフレーズが名前に輝きを与え、書籍のもつ価値をよりよく表すと感じているという。

 このブックフェアはフランス語圏ではパリ・ブックフェアおよびモントリオール(カナダ)・ブックフェアに続いて3番目の規模を誇るものだが、フランス語による自己表現を選んだ読者や学生、作家が待ち望む毎年恒例の行事となっている。さまざまの催しや読書会、文学シンポジウムやサイン大会が盛り沢山で、今年はノーベル賞を受賞したル・クレジオやクロード・ハジャジュ、ジャン・ノエル・パンクラズィー、ロベール・ソレ、ジル・ルロワ、ミシェル・オンフレー、ダニエル・ロンドー、サリーム・バーシーなどフランスの著名な大作家や、トルコの作家ナディーム・ギュルセルや詩人のサラーフ・スティーティ、クーリー・ガータ・ベニス、アドニスなどが招待されている。

(中略)

 注目すべきことに、今回のブックフェアにおいてはフランスの大中の出版社が参加せず、レバノンの書店や出版社が大勢を占めていた。フランスの出版社は、それらを代表する3団体を通して参加し、レバノンの書店との合意に基づき一部の書籍を展示するにとどまった。いくつかのフランスの出版社は昨年の展示会には直接参加したが今年は姿が見られなかった。主な理由としては、本の価格が人々の購買能力を上回ってしまったため、購買意欲が低下しているということが挙げられよう。

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( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:17798 )