ディアスポラからアルメニア共和国へ「援助停止」の揺さ振り
2009年10月12日付 Milliyet 紙
スウェーデンにあるアルメニア人協会連盟のアヴェディアン会長は、(国交樹立の)合意文書がアルメニア共和国とディアスポラの関係を壊したと述べ、「ディアスポラが最初に踏み出す第一歩は、アルメニア共和国への投資を中止することだ」と述べた。
トルコ・アルメニア間の外交関係の樹立と発展に関する合意文書に対し、アルメニア人ディアスポラが反発していることが明らかになった。
本部をエレヴァンにおくアルミンフォ通信社の報道によると、スウェーデンにあるアルメニア人協会連盟のヴァハン・アヴェディアン会長は、問題の合意文書がアルメニア共和国とディアスポラの関係を「壊した」と表現し、「合意文書署名後にディアスポラが踏みだす最初の一歩は、アルメニア共和国への投資をやめることだ」と述べた。
■ 「トルコの成功」
アヴェディアン会長は、合意文書の署名が遅れたことについて、アルメニア共和国がディアスポラに対してトルコ・アルメニア関係正常化プロセスを断念したように見せようとしたことに起因するとも述べた。その上で次のように続けた。
「合意文書が今後、両国の議会でも承認されると思います。しかしこのプロセスはアルメニア共和国にとってよいものにはならないでしょう」
アメリカ・アルメニア国内委員会(ANCA)のケン・ハチキアン委員長も、合意文書が「一方的なもの」と主張し、「遺憾なことではありますが、このことはトルコの成功です」と述べた。ハチキアン委員長は「ANCAと共に、アメリカの全アルメニア人が正義のための闘いをこれからも続けていくだろう」と述べ、「1915年に起こった(アルメニア人ジェノサイド)事件に関するアルメニア人側の主張を、この合意文書によってトルコに否定はさせません」と語った。
過激なアルメニア人組織の一つである「ハイ・ダト」協会エルサレム代表のゲオルゲッテ・アヴァギアン氏は、ディアスポラは黙ることなく、必要なことが何であれ実践していくと述べ、「今後、我々にとって、4月24日と10月10日は、追悼の日である」と語った。
■ トルコ国内のアルメニア人は平和のために祈った
トルコとアルメニアが一世紀に渡る敵対関係に終止符を打つため、土曜日(10日)スイスで合意文書に署名した一方で、トルコ・アルメニア人連盟のメンバーである女性たちは、イスタンブルにあるスルプ・アスドヴァダディン教会での日曜礼拝に集まった。
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( 翻訳者:三上真人 )
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