パッシブ・ディフェンス機構長官「ウィンドウズには1万もの《スパイ》がいる」
2009年11月12日付 Mardomsalari 紙
パッシブ・ディフェンス機構長官は、われわれはITの分野では独立を失った状態にあると強調した上で、「設計、ハードウェア、立地、ならびにコンテンツといった点で、データセンターのセキュリティを強化することが極めて重要である。情報技術の分野でこのようなセキュリティを確立することが必要であり、そのためにはイラン独自のOS(オペレーティング・システム)が欠かせない」と述べた。
〔※訳注:「パッシブ・ディフェンス」とは軍事兵器による「ハードな」防衛ではない、「ソフトな」防衛のこと。詳しくは、「
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ゴラーム・レザー・ジャラーリー長官はメフル通信とのインタビューの中でこのように述べ、さらに「《パッシブ・ディフェンス》においてわれわれが注目しているのは《脅威》であり、脅威はテクノロジーの本質の中に存在する。このように考えるならば、われわれは国のシステムに対して脅威となるようなテクノロジーをコントロールすることが必要となる。実際そのためには、テクノロジーはつねにダイナミックに変化することからして、われわれは科学を活用し、技術をめぐる〔最新の〕議論に特別の注意を払うことで、つねにテクノロジーの一歩前を歩くことが必要となる」と指摘した。
同長官は、「パッシブ・ディフェンスは本質的に、すぐれて科学技術的な性格を有している。テクノロジーをめぐる問題に注意を払わなければ、〔脅威に対して〕能動的に対応することは不可能である。なぜなら、現在の脅威とはテクノロジカルなものだからだ」と続け、さらに「われわれに優位性を与え、自給自足を可能ならしめるテクノロジーの開発が急務である。実際、一部の分野では国産技術の保有が、われわれにとって必要となっている。情報技術の分野がその一例だ」と指摘した。
ジャラーリー長官は設計、ハードウェア、立地、及びコンテンツの点で、データセンターのセキュリティを強化することが重要だと指摘して、「情報技術の分野でこのようなセキュリティを確立することが、我が国に必要とされている。これを実現するためには、イラン独自のOSが欠かせない。なぜなら、ウィンドウズには、われわれの情報を盗み取り、検索することを可能とさせる1万もの《スパイ》がいるからだ」と語った。
パッシブ・ディフェンス長官は、ITの分野ではわれわれは独立を完全に失っているとし、「このような状況でセキュリティ問題を看過すれば、いくら国を発展させても、その分、従属が進むだけだ。それゆえ、パッシブ・ディフェンス〔という概念〕を援用して、〔独立の〕指標を再定義することが、われわれには求められている」と指摘した。
同長官はさらに、「われわれはIT網への投資を呼び込みたいと考えている。われわれはその上で、必要とされるセキュリティを用意し、それを〔情報の〕盗み取りから守らねばならない。このようなセキュリティの確保には、〔国産技術の開発などの〕国の安全化が必要だ」と強調した。
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( 翻訳者:斉藤正道 )
( 記事ID:17866 )