ストと霧で、飛行機、飛ばず―イスタンブル
2009年11月25日付 Yeni Safak 紙

霧の発生とトルコ航空の一部の職員が、トルコ全土に広がったストライキに自主的職務怠慢という形をとって参加したことで、空港で多くの旅行者に影響が及んだ。霧のためサビハ・ギョクチェン空港から出発できず、バスでアタテュルク空港へ移動させられた250名ほどの旅行者は、空港職員の手配不備のため、ここからもまた出発できず大きな迷惑を被った。トルコ航空職員と交渉し、手をたたきながら自分たちが置かれている状況に対し抗議した人々は、責任者を「嘘つきだ」と訴えた。
一方、空港労働組合は、トルコ航空のパイロットおよび客室乗務員に配布した文書で、トルコ民間航空局を職務信条が欠如しているとして非難した。

手をたたきながらトルコ航空に抗議
トルコ航空の今朝6時20分の便でサビハ・ギョクチェン空港からイズミルまたはアダナへ向かう予定だった250名の旅行者は、霧の影響で出発できなかった。トルコ航空職員により「アタテュルク空港から12時に出発するアダナ、イズミル行き便に搭乗していただきます」というアナウンスがあったため、人々はバスでアタテュルク空港へ移動した。ところが国内線ターミナルに着くと、搭乗予定の便がないことが空港のトルコ航空職員の説明で判明。人々は苛立ちを抑えきれず、トルコ航空の責任者を「嘘つきだ」と訴えた。乗客らは航空券売り場の前に集まり、トルコ航空の職員らと口論になり、「素晴らしい対応だ」と皮肉を言いながら拍手で抗議を示した。

旅行者の一人オカン・ギュチュルさんは、悪天候のため6時20分発のアダナ行きの便が、サビハ・ギョクチェン空港から出発できなかったと語り、代わりの便のために9時にアタテュルク空港へバスで到着したと言う。「『アタテュルク空港に飛行機があります。それを使ってどこへでも行けます』と言われた。そこで空港まで行ったが、結局飛行機はなかった。今度は『通常と同様、チケットを変更することができますので、何時でも空いている便があればそれに乗って下さい』と言われた。トルコ航空職員と話がしたいが、誰も対応に出てこない。責任者が出てこない。人をばかにしている」と話した。

また、スムル・ススリュさんは、サビハ・ギョクチェンから飛行機が出ないため『別の飛行機がある』といってアタテュルク空港へ連れて行かれ、迷惑を被ったことに憤慨した。トルコ航空が自分たちを馬鹿にしており、愚弄していると言い、「アタテュルク空港にいる職員は、代行便について何も知らなかった。トルコ航空の職員はサビハ・ギョクチェンで私たちに嘘をついた」と苛立ちをあらわにした。
ニハル・チェキジさんも、乗客らに何ら情報が伝えられず、誰も何も知らないと述べた。

裁判に遅れた弁護士、トルコ航空を告訴
弁護士のセヴギ・スナルさんは、アダナでの重要な裁判に間に合わなかったと言い、トルコ航空を訴えると強調。「とても大事な裁判に出られない。霧でサビハ・ギョクチェンの便が欠航になり、バスでここまで連れて来られた。11時から12時の間の代行便でアダナへ飛ぶと言っていたのに、ここの職員は誰も代行便のことを知らない」と話した。

こうした事態を受けて、ふざけて「乗る飛行機がない。それを今探しているんだ」と知人に電話をかける乗客も見受けられた。

「空港労組はパイロットと客室乗務員に文書を配布」
一方、空港労働組合の責任者は、アタテュルク空港のパイロットおよび客室乗務員にトルコ民間航空局を批判する文書を配布した。パイロットや客室乗務員らは、トルコ国内のストライキに職務放棄および自主的職務怠慢をすることで参加した模様だ。

組合の会見の際、「実際霧が発生すると、幕が下りたようになる。だが今回の霧の幕は、トルコを代表する航空会社に職務信条が欠けていることを露呈してしまった。世間や利用者には『空の便の確保は利用者の権利』であることを重視、再確認して頂きたい」と警告がなされた。

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:17947 )