アンタリヤ広域市当局の管轄下にあるアンタリヤ上下水道局(以下、ASAT)のフェティ・ヤルチュン局長は、世間で「ナマヴガット平和の水」プロジェクトとして知られているマナヴガット飲料水確保施設からリビアへ水を輸出する準備が出来ていると明らかにした。
ASATのフェティ・ヤルチュン局長は、アナトリア通信(AA)記者に対して行った発表で、10年前にイスラエルへ水を輸出する目的で実施され、14億ドル(約122億円)を要し、世間で「平和の水」プロジェクトとして知られているマナヴガット飲料水確保プロジェクトの建設が完了してから10年が経過し、まだ一度も水が売られていないこと、また施設がほぼ停止状態にあると話した。
ヤルチュン局長は、昨年、閣議決定で、マナヴガット飲料水確保施設がASATへ引き渡されたと明らかにし、この契約で、「第三者への水の販売」の権限が与えられなかったと話した。ヤルチュン局長は、さらに次のように説明した。
「マナヴガットからアンタリヤへの毎秒13.5立方メートルの水の割当は、昨年閣議決定でASATへ与えられた。マナヴガット飲料水確保施設もアンタリヤ広域市当局へ引き渡された。マナヴガットに作られたこの施設には、一つの目的があった。それは、外国へ水を輸出することだった。1億4000万ドルを投資したこの施設は、残念ながら10年間どこへも水を輸出することができなかった。ほぼ停止状態のまま待機している。我々もこの施設を国家水道総局から引き継いだ後、ポンプを動かし、貯水槽に水を満たし、浄水機を動かした。いつでも必要なときに水を届けられるよう準備をした。しかし、閣議決定で、ASATに第三者へ水を販売する権限は与えられなかった。アランヤとセリキの間でもし購入を考えている施設があれば、そこへ水を販売する権限は与えられた。マナヴガットの水がアンタリヤ(のように)域内で使用するのは有益ではない。」
ヤルチュン局長は、国家水道総局からASATに送られてきた文書の中で、リビアがマナヴガットの水を輸入したいと考えているのを記載していたとして、次のように続けた。
「国家水道総局は、我々に送ってきた文書の中で、リビアではとても深刻な水不足が起こっていること、またリビア政府はマナヴガットから水を購入したいと考えていて、水の販売の可否、準備の有無を聞いてきた。我々も、施設が水を販売する方向で準備ができていると伝えた。また、施設を国家不動産庁から引き継いだため、同庁へ文書でASATへ水の販売権限を与えるよう求めた。
国家水道総局から来た新たな文書では、ASATに水の販売権限を与える決定が来るまで、マナヴガットの水を販売するための権限を国家水道総局へ与えられたと伝えてきた。この文書には(我々はあなた方の施設からリビア政府へ水を輸出したい。どう思われますか。)と書かれていた。我々も(賛成です。)と答えた。」
フェティ・ヤルチュン局長は、リビアがマナヴガットから水を運ぶためにタンカーを購入したことが明らかになったと話し、「入手した情報によると、リビアは水を購入するためにタンカーを購入したそうだ。水を運ぶ作業は、出来る限り早く完了させたい。我々は、リビアから毎日25万トンの未処理の水が欲しいと言われた。我々はこれだけの量を輸出するチャンスを持っている」と話した。
マナヴガット飲料水確保施設には、同時に25万トンの未処理水と25万トンの処理水を輸出する力があると強調したヤルチュン局長は、次のように話を終わらせた。
「水を輸出するため準備万端だ。リビアに水を輸出する準備ができた。国家水道総局長からの連絡を待っている。最初のタンカーはいつ来るのか、いつ水を輸出するのか現段階ではわからない。国家水道総局が水の販売権限を所有しているため国家水道総局と金銭的問題やコストについては、我々の間で解決する。これらに関して問題は起きないはずだ。マナヴガット飲料水確保施設から水を購入するために今までもたくさんの企業が訪れ、そして去っていった。キプロスからも来た。しかし、どの企業も契約には結びつかなかった。イスラエルやパレスチナの方面から来た企業もあった。価格やコストを聞きながらも、その後戻ってくる者はなかった。今回初めてリビアからとても真剣な様子で連絡が来たため、完全にリビアに焦点を絞った。我々は25万トンの水を24時間以内に満たすことができる。」
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( 翻訳者:小川玲奈 )
( 記事ID:17954 )