アクダー保健相「混乱させる発言は控えて」―予防接種をしない首相に苦言
2009年11月27日付 Radikal 紙
レジェプ・アクダー保健相は、新型インフルエンザのワクチン接種問題に関し、「国民を混乱させるような発言は、それがどのようなものであれ、新型インフルエンザでの死者を増やす結果に繋がる。ですから、国民を混乱させるような発言は控えてほしい」と述べた。そして、全ての国民がワクチン接種問題に関し、配慮のある行動をとるよう求めた。エルドアン首相は、以前、自身と家族がワクチン接種を行わないと述べていた。
アクダー大臣は、犠牲祭を過ごす為に夫人の故郷であるオルドゥを訪れ、ペルシェンベ郡チュナル街区にあるチュナルモスクでバイラムの礼拝を行った。
アクダー大臣が、礼拝所の出口でモスクを訪れた人々とバイラムの挨拶をするに際し、握手だけしていたのが注目された。その後、記者の新型インフルエンザに関する質問に答えた大臣は、インフルエンザに罹患しないために、まず個々人がしっかりした対策をとるべきであり、そして予防接種を受ける必要があると述べた。アクダー大臣は「今日は犠牲祭の礼拝にきております。たとえば、モスクから出た人々は互いに頬へキスをしませんでした。さすがに握手をやめさせることまではできませんでしたが。けれど、(握手なら)少なくとも、家に戻ったときに手を洗うことは出来ます」と語った。
アクダー大臣は国民の予防接種に関し神経を配ってほしいとし、ワクチン接種の問題についての論争には専門家によりピリオドを打たれていると述べた。「個々人の予防対策を継続することが必要です。しかし、絶対に国民がワクチンを接種することについても神経を配らなくてはなりません。私の考えでは、この問題に関する論争には、専門家たちが結論をだしました。既にご存知のように、予防接種をすることが自らや家族、そして子供たちをインフルエンザから守るただひとつの方法です。私は全ての国民が予防接種問題に、配慮のある行動をとるよう求めます」と話した。
「この論争をこのような形で続けていくことはいいことではありません。何度でも繰り返しますが、間違った論争がこの国では起きているのです。(我々が)起こしているとも、起こされているとも言えるでしょう。新型インフルエンザのワクチンに対して国民に混乱を招くような全ての発言は、インフルエンザによる死者数を増やす結果に繋がります。このため、混乱させるような発言は控えなくてはならないのです」と述べたアクダーは、「何が起きているのかは、単純明快です。世界中のあらゆる専門家が、インフルエンザに罹患しない為のワクチン接種の重要性を指摘しています。特に50歳以下の国民はワクチンを接種することが重要です。おそらく、犠牲祭の後、専門機関が、接種年齢を50歳にひきあげるでしょう。自身と子供たちを守るために、皆さん予防接種に出かけてください」と語った。
■ 予防接種をしなければ罹患拡大を防ぐことは出来ない
アクダー大臣は、新型インフルエンザによる死者数が増えていることについての見解を聞かれた際にも、「これらは予期された結果でした」と答えた。アクダー大臣は、新型インフルエンザが非常にハイスピードで拡大すること、この件について以前から人々に忠告を行ってきたこと、そして、これからも忠告し続けることを明らかにし、次のように続けた。
「新型インフルエンザは、非常に拡大の早い病気です。メディア各社やそれ以外の全てのコミュニケーションツールを駆使して、ある意味、メディアと連携をとる形で、国民への注意喚起を行ってきました。これによって国民の皆さんも、事態の深刻性に気付かれたと思います。しかし、予防接種を受けずに感染拡大を防ぐことは出来ません。もちろん、トルコ国内でインフルエンザによって亡くなった方は、非常に深刻な数に上っています。しかし、ご存知のように必要な対策を適切な時期にとなかった国々は、より深刻な結果と対面しています。そういったことがないように、予防対策の強化を続けていきたいと考えております」と語った。
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( 翻訳者:沓澤実紗子 )
( 記事ID:17962 )