ジズレ、ウルファ、ドウバヤズィット・・・南東アナトリア各地での騒乱つづく
2009年12月05日付 Milliyet 紙
南東アナトリアで、緊張が高まっている。ジズレ、シャンルウルファ、ドウベヤズト、ユクキオヴァで起きた衝突は、騒乱に発展している。
アブドゥッラー・オジャラン終身刑囚が収監されている刑務所の境遇を改善を求め、ジズレでDTPによって計画されたデモに対し、警察は認めず、デモの許可を与えなかった。アタテュルク公園には、今朝早くから、DTP所属のシュルナク市のラマザン・ウイサル市長や、イディル、スィロピ、ジズレの各市長を含む約4千人が集まった。
シュルナク市ラマザン・ウイサル市長の「幹線道路ではなく、ジュディ地区でデモを行う、そして、そこで記者会見をし、解散する」という要求も、警察によって認可されなかった。この間、市内に入る道路の多くの地点で治安部隊が検問を行い、デモに参加するために周辺の県や郡から人々を市内に入れず、引き返させた。
ジュディ地区とヌフ地区でも、200メートルの距離にあるアタテュルク公園へ行くために約1000人が、イディル幹線道路上に集まった。参加者たちは、幹線道路上にある幹線道路管理局の中庭で警備についていた機動隊と、特別機動部隊に対し、投石した。警察は、グループを解散させるため、装甲車から高圧放水を行い、催涙弾を使った。
警察は、この時、アタテュルク公園で集まっていた人々に対してもアナウンスをし、解散するよう警告した。集まった人々が解散しなかったため、ドルトゥヨル地点で警備にあたっていた機動隊と特別機動部隊は、催涙弾と装甲車からの高圧放水を使って応戦した。女性たちも加わっていた参加者たちは、公園を出てから、警察に投石し対抗した。戦場と化したジズレでは、裏道に逃げ込みバリケードを作った参加者たちと治安部隊との間で衝突が続いている。
■シャンルウルファ
シャンルウルファでは、民主市民党(DTP)の主催した「自由な意思、民主的な解決」と題した会合の前に行われたデモ行進で事件がおきた。デモには、DTP所属の国会議員たちと、テロ組織の長アブドゥッラー・オジャランの兄弟であるメフメト・オジャラン、ファトマ・オジャラン両氏も参加し、オジャランとPKKを擁護するスローガンを叫んだグループが、アルペレン組織の事務所といくつかのオフィス、そして警察に石を投げた。
シャンルウルファでは、テロ組織のリーダーであるアブドゥッラー・オジャランの刑務所での境遇に抗議するため、会合の前にデモが行われた。昼ごろ、アリ・シェッリ公園で集まった約2千人のグループは、トゥンジェリ県選出のDTP所属国会議員シェラフェッティン・ハリス氏、ウードゥル県選出国会議員ペルヴィン・ブルダン氏、そしてシャンルウルファ県選出国会議員イブラヒム・ビニジ氏の到着後、会合の行われる予定のカラコユン・ビルにむかってデモを始めた。
その中には、アブドゥッラー・オジャランの兄弟であるメフメト・オジャラン氏とファトマ・オジャラン氏もくわわっていた。デモ隊が、PKKとオジャランを擁護するスローガンを叫びながら行進しているとき、大通り上のバルコニーで、トルコ国旗を掲げた(民族主義系の)アルペレンレル組織の事務所で、7,8人が、人差し指をたてるポーズをし、拍手した。このため、投石がはじまった。その大部分が顔をスカーフで隠したデモ隊の人々は、オジャランとPKK支持のスローガンを叫びながら、アルペレンレル組織の事務所と周辺の建物、に石の雨に降らせた。一般警官と何人かのDTP党員たちはこの事態をやめさせようとしていたが、群衆は、シャンルウルファ県庁もある大通り上で、警備にあたっていた警官やオフィスに対して投石を続けた。これに対し警察は応戦しなかったため、いくつかの事業所の窓が割られ、被害を受けた。群衆は、約20分後、会合の行われる予定のカラコユン・ビルに到着した。この日の行動では、つづいてDTPの議員が演説をする会合が行われ、町の警護のレベルは最高レベルにひきあげられた。
■警察はデモ参加者に応戦した
シャンルウルファにおいてDTPによって、波乱の中始められた会合は、その終わりでも、衝突を招いた。会合の後、シェヒトリック交差点で、警察は、スローガンを叫び警察に対して石で攻撃した約30人のグループに対し、警棒で応戦を始めた。多くの人が逮捕された町では、緊張が続いている。
■ドウベヤズト
アール(県)のドウベヤズト郡で、民主市民党(DTP)の郡支部の前で集まったあるグループは、許可なしでデモを決行しようとした。郡の中心で、厳重な警護にあたっていた警察部隊は、グループのデモに許可を与えず、解散するよう警告した。
警察の警告にも関わらず、テロ組織を擁護するスローガンを叫び、警察に対して石で攻撃したグループに対し、治安部隊は催涙弾で応戦し、解散させた。裏道に散らばって、道にバリケードをつくった20人のデモ参加者たちは、警察によって逮捕された。デモの参加者が商店と学校に対して損害を加えたため、(商店の)シャッターが閉められた。裏道では、認可されていないデモ参加者たちがまだ示威行動を続けているとみられている。
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( 翻訳者:能勢 美紀 )
( 記事ID:18014 )